2025年1月29日水曜日

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のんびり南島散策 (8) 「陰陽池と南島の植生」

 

「陰陽池」にやってきました。南島に観光目的で上陸した場合の最北端の場所です。
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2024 年 4 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

この「陰陽池」は、海蝕洞で海とつながっている「扇池」や、実は海そのものである「鮫池」とは異なり、南島の内陸部に存在し海との接点を持たない「池」です。元々は越波などで運ばれた海水が溜まってできたようで、池の水は淡水ではなく塩分を含んでいるものの、海水と比べると塩分濃度は低いとのこと。
Google 画像検索(あ、今は「Google レンズ」と呼んだほうがいいのかな?)では、この鳥は「セイタカシギ」ではないかとのこと。「陰陽池」には「カワツルモ」という準絶滅危惧種の沈水植物が生育しているそうで、「カワツルモ」の種子は渡り鳥が運んでくることがあるとのこと。
「陰陽池」は南島唯一の汽水の池で、「扇池」と比べると見た目は正直パッとしないものの、実はかなり貴重な池……なのかもしれません。

「陰陽池」の東には巨大な石灰岩(だと思う)が聳えています。
これらの穴は雨風に曝された結果だと思うのですが、何故穴になるのか、機序が気になるところです(岩石の内部が等質で無いとか?)。

何かの貝殻の一種……?

ガイドのマッチさんが何かを拾って解説してくれています。
これだったと思うのですが、何かの貝殻の一種……だったでしょうか?(記憶があやふやですいません)
南島に上陸して 1 時間ほどが経過しました。以前は「2 時間」という制限がありましたが、このルールは 2023 年に撤廃されています。
ただ南島には人工物がほぼ無いに等しく、もちろんトイレもありません。その一方で来島者には脱水症状予防のために水分の携行が推奨されていたりするので、いずれにせよあまり長居するのは良くなさそうな感じです。

南島に森はあったか

マッチさんが何かを探し始めました(甲殻類が隠れていないか……という話だったような記憶が)。
南島の植生は、かつてノヤギに完膚なきまでに食い散らかされたという過去があり、ノヤギの駆除とその後の手厚い保護により植生を回復させてきました。
南島にも毎度おなじみ「タコノキ」が自生していますが、その数は比較的限られたものです。ただ数万年前には「タコノキ」などが繁茂した森が広がっていた可能性があるとのこと。
「ヒロベソカタマイマイ」およそ千年ほど前に絶滅したのも、気候変動などで南島の森が失われたことと関係があるのかもしれません。

前日に母島の森を見た後だったので、いかにも「カルスト台地」風の植生が広がる南島の「自然」に軽く違和感を覚えていました。
昔はもう少し深い森があったのではないか……という疑念が生じたので、少しググってみたところ、https://www.kankyo1.metro.tokyo.lg.jp/naturepark/know/park/ogasawara_isan/index.files/minamijima_pamphlet.pdf というパンフレットを見つけました。ここ数日の記事で散々参考にさせてもらったのですが、わずか 8 ページの中に詰められた情報量が凄いので、おすすめです!

赤土の流出防止

南島の植生回復については、「指定経路以外立入禁止」が徹底されたことが大きく寄与していると言われています。
このことについては、正直「ふーん」という程度の印象だったのですが、小笠原エコツールズム協議会の「南島」のページを見て愕然としました。20 年かけてここまで回復させたのか……と驚くのとともに、「どこから土を持ってきたのだろう」という疑問も……。
マッチ隊長とゆかいなツアー客の一行は、プレジャーボートが待つ「鮫池」の近くまで戻ってきました。

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