2024年12月23日月曜日

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ガイドさんと回る母島半日ツアー (3) 「母島開拓の歴史をなぞる」

 

母島・元地の「ロース記念館」の話題を続けます。網や浮きなどが展示されているのですが、「ゾウリエビ」というエビの存在は初めて知りました。この「ゾウリエビ」、食用として漁獲されるらしいですが、市場にはあまり出回らないとのこと。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2024 年 4 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

漁具のお隣はクワやナタ、ハンマーなどが展示されています。

鯨解体シリーズ

更にその隣には、ちょっと見慣れないものが並んでいます。壁にかかっているのが「鯨解体用手鉤」で、「最近のもの」という注釈があります。逆さに置かれた長靴は「鯨解体用長靴」とのこと。踵の部分にスパイクがついているように見えます。
長靴の右隣にはちょっと不穏なものが見えるのですが……
これは砲弾かと思ったのですが、砲弾は砲弾でも「捕鯨弾頭」とのこと。鯨の巨体にダメージを与えるには砲弾も巨大なものが必要だった……ということなんでしょうか。

「鯨解体シリーズ」が続きますが、壁の上部には「鯨解体用刃物」も飾られていました。まるでオールのようですが、謂わば「巨大なメス」のようなものと言えそうですね。

製糖関連

順番が前後しましたが、クワやナタの下には「製糖石ローラー」や「製糖ローラー軸受」が置かれていました。サトウキビをすり潰して糖汁を出すためのもの……でしょうか。
巨大な象牙のようなものが見えますが、これは「ヒゲクジラの下顎」とのこと。これは……何か用途があったのでしょうか。それとも単なる飾り……?

万能素材「ロース石」

ヒゲクジラの下顎(の骨)の隣には、「ロース石」で作られた「七輪」や「火消つぼ」、「鉢置」や「漬物石」などが飾られています。
「ロース石」はある種の「万能素材」だったらしく、「石臼」や「かまど」の原材料となったばかりではなく、「煙突」や「石樋」などもロース石を加工して制作されたようです。後ろに見えるのは「水ガメ」ですが、これは流石に焼き物だったようですね。
この手の「民具」の展示は「歴史博物館」における定番なのですが、どことなく新鮮に感じられるのは何故なんだろう……という軽い違和感がありました。そう言えば……という話ですが、ここまで「世界遺産」の文字を見ていないような気がするのですね。

少なくとも「世界遺産」をアピールする展示は皆無だったように思えます。普通に母島の「開拓の歴史」をなぞる展示内容なのですが、これが新鮮に感じられた……ということだったみたいです。

「オガサワラノスリ」と「ハハジマメグロ」

部屋の真ん中には「オガサワラノスリ」(絶滅危惧ⅠB 類(EN))と「ハハジマメグロ」(絶滅危惧ⅠB 類(EN))の剥製が置かれています。「ハハジマメグロ」は普通にその辺で見かけるのですが、「近い将来に絶滅の危険性が高い」とカテゴライズされているのですね。
あと、今更ですが「オガサワラノスリ」って猛禽類だったんですね(小笠原の生態系の頂点に位置するとのこと)。

70 年前の住宅地図

「ロース記念館」では「タコノ葉細工体験教室」も実施されているとのこと。「タコノキ」の細長い葉を使ってブレスレットを作る、ということでしょうか。
手書きっぽい住宅地図も飾られていました。
昭和13~14年頃の「沖村市街」の略図とのことですが、よく見ると「平成16年」とありますね。これは 2008 年に、70 年前の住宅地図を「再現」した……ということなんでしょうか。元となる資料があったのかもしれませんが、それでもここまで精細な住宅地図を「再現」するのは並大抵のことでは無いような……。

小野式製麺機

これは……何でしたっけ(汗)。写真をよく見ると「小野式 製麺機」と書いてあるように見えるのですが……
どうやら「小野機械製造所」が作った製麺機とのこと。某うどんチェーン店にあるアレと似たようなものでしょうか。

「ロース記念館」はかつての「ロース邸」砂糖倉庫を移設したものとのことですが、屋根部分の梁などはかなり新しそうに見えます。石組みの外壁部分を移設して、他は新たに建て直した、ということかもしれません。

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