2024年11月14日木曜日

‹  前の投稿

レンタカーで父島一周 (35) 「展示温室」

 

「小笠原亜熱帯農業センター」の「展示温室」にやってきました。手作りのポスターが所狭しと並ぶ中、パネルボードの手前には鉢植えが並んでいますが……
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2024 年 4 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

よく見ると、折り紙でできた「花」も置かれていますね。
あとこのダルマは一体……? 海に浮かんでいる「浮き」のようにも見えますが……

頭上注意

展示温室の南半分は屋根も日光を通す素材でできています。何故かパイロンが置かれていて「頭上注意」とあります。天井の高さは十分なのに、どうして? と思ったのですが……。
あー、屋根の換気扇が老朽化しているのですね。「小笠原亜熱帯農業センター」ですが、全体的に老朽化が進みつつあるなぁ……という印象を受けます。でももし「全面リニューアル!」とかされても、それはそれで寂しい感じがしそうな……。
あえて裏を取らずに推測で記すと、1970~80 年代っぽい印象がところどころにあるんですよね。どことなく、昔の国鉄の駅舎とも通じるものがありそうな……。

ミラクルフルーツと「菊池レモン」

温室の北半分が「鉢植えゾーン」だとすれば、南半分は「樹木ゾーン」でしょうか。これは「ミラクルフルーツ」の木なんだとか。
「果実を口にしばらく含んだ後、次に食べた物は甘く感じる」とありますが、そういやハーブティーとかにもそんな種類があったような……。「ミラクルフルーツ」の実を口に含んだ後で、蒙古タンメン中本の「北極ラーメン」を食べたらどんな感じになるのでしょう?
まるで盆栽のような趣のあるこちらの植物は……
「菊池レモン」とあります。何故「菊池」なのか気になったのでググってみたのですが、https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/nourin/pdf/siken/2012/08.pdf によると「昭和15年に菊池雄二氏によりテニヤン島から八丈島へ持ち込まれた」とのこと。
先程の pdf には「マイヤーレモンの一系統」とあったのですが、「マイヤーレモン」というのはレモンと他の柑橘類との自然交雑種なのだそうです。

マンゴーのような何か

「菊池レモン」の隣には、実のついたひときわ大きな木が。
大変残念な状態になっていますが、展示温室の中の植物に手を触れてはいけないのでこのまま……。どうやら「マンゴー」のようですね。
謎のマンゴーの隣にあるのは「カカオの木」みたいです。
カカオはアフリカ原産っぽいイメージがあったのですが、原産地は中央アメリカから南アメリカの熱帯地方なんですね。この説明には「アンデス山麓」とありますが、長い年月をかけて少しずつ南方へ進出した……ということでしょうか。
この背の高い木は……
こちらも南アメリカ原産の「チェリモヤ」だそうです。初めて聞いた名前ですが、一説には「世界三大美果」の一つなのだとか。

渋いチョイスですが

「展示温室」を退出して外に戻ってきました。以前にも記しましたが、この「小笠原亜熱帯農業センター」は「おがまるパック」の父島観光オプション「バス半日観光」の立ち寄り地の一つです。
父島で観光客向けに開放された「見学スポット」としては、他にも「小笠原海洋センター」や「小笠原水産センター」があり、また「小笠原ビジターセンター」もありますね。これらの施設を差し置いて「小笠原亜熱帯農業センター」が「父島観光オプション」に含まれているのは何故だろう……と思ったこともあります。

ただ、小笠原で良く目にする植物についての認識を深めることができる上に(ビジターセンターだと写真ですが、ここでは実物です)、産業植物を通じて小笠原の農業について知ることもできるので「訪れる価値の高い場所」なのだなぁ……と思えてきました。

「小笠原海洋センター」ではなく「亜熱帯農業センター」が立ち寄り地として選ばれたのは、(観光客の多くが宿泊するであろう)大村・奥村エリアから少し離れた扇浦エリアにあることも影響しているかもしれません。本質的には「比較的マイナーな見学スポット」でありながら得られるものは少なくない(と思う)場所なので、渋いチョイスですがとても納得の行くものだと思えてきました。

前の記事

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International

0 件のコメント:

新着記事