この「あかぽっぽ」デザインの標識は前にも見かけましたが、そう言えばフルカラーなんですよね。フルカラーの警戒標識というのは割と珍しいのでは……?
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中央山にやってきました。父島の最高峰で標高は 319.4 m とのこと。「夜明道路」は標高 277 m あたりを通っているので、その気になれば頂上まで歩けそうな感じです。例によって駐車場は存在しないのですが、看板の先に車を停められそうなスペースがあると言えばある……ようです。
「小笠原諸島父島コースガイド」には 13 番目のスポットとして「中央山入口」が選定されていました。「中央山」はその名の通り、父島のほぼ中央にあるのですが、父島の東部から南部にかけては定住人口のある集落が存在しないこともあってか、「父島循環線」のルートでは南東側に位置しています。
どこへ行っても 10 %
父島最高峰の傍を通過したということは……ここから強烈な下りが続きます。この写真だと単なる左カーブに見えますが……
実は 10 % の下り勾配です。「夜明道路」を整備する際に、勾配は「最大 10 %」を基準にしたのか、至るところに 10 % 勾配が点在しています。
ノヤギとの遭遇
道路の右側に少し開けた場所があり、妙な気配を感じたので車を停めたところ……あっ! 二頭のノヤギが!!
ノヤギにしてみれば、のんびりと草を食んでいたところ、人の気配を感じたので慌てて逃げ出したと言ったところでしょうか。前述の通り、ノヤギは草木を食い散らかすために植生への影響が大きすぎるとして、父島では定期的に駆除が行われています。
ノヤギは「追われる身」だけあってか、見事な逃げ足で視界から消え失せてしまいました。
謎の「巽道路」
現在走行中の都道 240 号「父島循環線」ですが、大村から奥村、境浦海岸を経由して扇浦に向かう通称「湾岸通り」と、扇浦から小曲を経由して小港海岸に向かう通称「小港通り」、そして奥村から分岐して東の稜線上をトラバースする「夜明道路」に分けられます(面白いことに、これらの「通称」は https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/07ogasawara/island_resident/trouble_roadandriver.html に明記されていて、公式名称のような扱いです)。その名の通り、父島を循環する「父島循環線」ですが、いくつか支線も存在していて、大村地区の西町から山手を清瀬地区に向かう「行文線」や、扇浦から(かつて飛行場が存在した)洲崎に向かう「洲崎道路」、そして
中でも最も謎めいているのが「巽道路」で、どう見ても誰も住んで無さそうなところに向かっていて、しかもこれと言った目的地に達すること無く途切れているように見えます。
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
父島の南東側、赤旗山の南には「巽湾」と呼ばれる湾があり、陸軍図では「巽湾」の西側の「中海岸」の入江に 2 棟の家屋が描かれているように見えます。「巽湾」は父島の北西に位置する「二見港」から見て真逆の位置にあり、海が荒れた際の避難港としても活用できそうな立地なので、扇浦(父島南部の中心地)との間に道路が開削された……ということのように思えます。実際に陸軍図を見ると、扇浦と長谷の間の道路が既に開通していて、道路は更に「赤旗山」に向かって伸びていました。
現在は扇浦から小曲までの区間が通称「小港通り」の一部となり、小曲から長谷までの区間が通称「夜明道路」の一部となったため、残りの枝線が「巽道路」という扱いのようですが、歴史的経緯を考えると扇浦と赤旗山の間が「巽道路」と呼ぶべきものだったようにも思えます。
現在は「夜明道路」の整備に伴い、「巽道路」との接続点も綺麗に作り直されています。事前に地図で見た感じではなんか狭くて危険そうな雰囲気を感じたので、当初から立ち寄るつもりは無かったのですが、改めてストリートビューを見てみるとかなり良く整備された道だったので、立ち寄らなかったことを今頃後悔していたりします。
まぁ「巽道路」を進んだところで、特に何かがあるわけではなく、突然
行き止まりにぶつかるだけだったのですが……。
実際、「小笠原諸島父島コースガイド」にも「⑫ 長谷」から分岐する形で「巽道路」が描かれているのですが、何の説明も無く道路(都道)がプツッと途切れています。でも「行き止まり愛好家」としては足を伸ばしておくべきでしたね……(激しく後悔中)。
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