2024年9月18日水曜日

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父島さんぽ (18) 「二見港船客待合所」

 

二見港の「船客待合所」にやってきました。いわゆる「フェリーターミナル」相当の場所ですが、「おがさわら丸」はフェリーではない(車輌が船内に自走できない)ので……ちょっと他にいい表現が出てこないですね。
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2024 年 4 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

ちなみにお隣は「小笠原海運株式会社」の「父島営業所」です。小笠原海運の文字は、この業界では珍しくシンプルな太ゴシックなのですが、父島営業所の看板もちゃんと太ゴシックですね(気持ちライトウェイトかもしれませんが)。
「船客待合所」は平屋の建物……に見えるのですが、緩やかにアーチを描いた片屋根で中は大きな吹き抜けになっています。長椅子が置かれていますが、中央部はガランとしていて何もありません。団体客の集合に使うから……とかでしょうか。
「小笠原村観光協会」の「観光案内所」がありますが、窓口は既に閉まっていました。飲料の自販機はあるようですが、他に売店らしき場所は無さそうに思えます。ここは出航日に乗船券の受け渡しを行う場所であって、それ以外の日は閑散としている感じですね。

魚の模型?

小笠原海運の窓口は 4 つありますが、一番右の窓口は常時閉鎖されているように見えます。船舶の模型の上には何故か魚の模型?が。
窓口の上には「父島~東京航路時刻表」と「旅客運賃料金表」が掲出されています。「おがさわら丸」は竹芝桟橋から二見港にやってきて、数日後に竹芝桟橋に戻るのが 1 サイクルですが、この時刻表は父島起点になっているのが面白いですね。
窓口の横には緑色の掲示板があり、A4 サイズのチラシが整然と貼られているのですが……
これらのチラシは島内でのアクティビティの案内でした。もの凄い数ですね……。

小笠原空港……?

「船客待合所」の出口には「STOP! 病害」と書かれたポスターが。隣の「南西諸島 小笠原 から持ち出し禁止」のポスターはビジターセンターにも貼られていましたが、農作物に悪影響を及ぼす病害虫の持ち出しを防ぐために、一部の農作物は小笠原家の持ち出しが禁止されていることをアピールするものです。
待合所の一角には「小笠原空港の早期開港」という幟も立っていました。現在は島外への定期交通機関は「おがさわら丸」と貨物船の「共勝丸」だけなので、やはり空港が欲しい……ということみたいですね。
一時は(父島の北隣の)兄島に空港を設置する話も進んでいたみたいですが、環境面での悪影響が多すぎるとして立ち消えになったとのこと。現在は(かつて海軍が整備した)洲崎飛行場の跡地を再利用する形で話が進みつつあるのだそうです。

「さるびあ丸」?

「船客待合所」の出入口(駐車場側)には「ゆうちょ銀行」の ATM がありました。日本全国どこでも ATM が使えるのは、本当にありがたい話ですよね。
出入口のドアには「さるびあ丸は冷凍品の輸送は往復ともありません」との文字が。「さるびあ丸」は東海汽船が運行する船で、日頃は竹芝桟橋と伊豆大島・利島・新島・式根島・神津島を結んでいるのですが、小笠原村から建造費の補助を受けて「近海仕様」で建造されていて、2021 年からは「おがさわら丸」のドック中の代船として使用されているのでした。
「さるびあ丸」は竹芝桟橋と二見港の間の往復に耐えられる仕様になったものの、冷凍品の輸送能力は「おがさわら丸」と同等では無い……ということなんですね。「おがさわら丸」のドック入りは GW 明けなので、その間は冷凍品の輸送に制限があるということを告知していたみたいです。

津波ハザードマップ

「小笠原海運株式会社 父島営業所 休業日のご案内」が出ていました。父島では「おがさわら丸」の入港と出港が暦の代わりになっているとも言われますが、もちろん「小笠原海運」の休業日も「おが丸」の運航スケジュールと密接にリンクしているようです。
「クジラのモニュメント」がある側の出入口に戻ってきました。「津波ハザードマップ」が貼られていますが……
当然のことながら、二見港と二見漁港に面したエリアが津波の危険に曝されているのですが、「小笠原小中学校」と「小笠原高等学校」が高台にあり、いざと言う時の避難場所として活用できるようになっています。もちろん「大神山神社」に逃げるという手もあるのですが、もしかして神社の立地も津波を見越したものだったりして……。

株式会社 共勝丸

「クジラのモニュメント」側の出入口の横には「株式会社 共勝丸」のオフィスがありました(本州と小笠原諸島を結ぶ貨物船「共勝丸」を運航する会社です)。「株式会社 共勝丸」の表札がトイレの横に提げられているので、一瞬「???」となったのは内緒の方向で……。
「株式会社 共勝丸」のドアの横は警察の告知スペースになっていました。今年は桐島聡容疑者の死去もあり、指名手配界隈の世代交代が一気に進んだ感もあります。「警視庁指定 重要指名手配」のポスターの真ん中には上地恵栄容疑者の姿がありますが、この写真を撮影してから二週間ほど後になって「2005 年に死亡していた」ことが報じられました。
ところで、重要指名手配のポスターの横にこんなチラシが……。「少年柔剣道部員募集のお知らせ」とありますが、内容はさておき何故このフォント(勘亭流)をチョイスしたのか……。
【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ガラスへの映り込み除去

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