(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
地図をクリックしたら地理院地図に飛べたりします。
アルベチャロ川
(??? = アイヌ語に由来するかどうか要精査)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
国道 274 号の「由美橋」の近くで南からタクタクベオベツ川に合流する支流です。『東西蝦夷山川地理取調図』(1859) にはそれらしい川が描かれておらず、『北海道実測切図』(1895 頃) には川は描かれているものの川名の記入がありません。古い地図で川名が確認できないので、そもそもアイヌ語由来であるかどうかから検討が必要ですが、アイヌ語だとすれば ar-pet-charo で「もう一方の・川・口」と読めそうです。「もう一方の」は「対岸の」と解釈したほうが良いかもしれません。
河口の位置を考えると、少し西でタクタクベオベツ川に北から合流している「ロンメイ川」と対になっていると考えられそうでしょうか。河口付近で山によって流路が曲げられていることを「喉のようである」と見立てて「
ロンメイ川
(??? = アイヌ語に由来するかどうか要精査)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
国道 274 号の「興味深いことに、この川に沿って「
仮に「コンナイ」だったとしても、意味するところが明瞭なわけでは無いですが、kom-nay で「鍋のつるの両側の曲がり・川」と読めるかもしれません。この川は河口付近でアルファベットの「M」の字のように曲がっている区間があり、この「曲がり」を川の名前にしたのではないか、という想像です。
ウコタキヌプリ
(記録あり、類型あり)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
「ロンメイ川」を遡った先の、白糠町と足寄町の町境に位置する山の名前で、ほぼ同じ高さの山が二つ並んだ形をしています。南側の頂上付近には「鎌田正信さんの『道東地方のアイヌ語地名』(1995) には次のように記されていました。
ウコッ・キ・ヌプリ(ukot-ki-nupuri 互いにくっついて・する・山)の意で、抱きあっている山ということであろうが、そのように見えないこともないが、明確ではない。
(鎌田正信『道東地方のアイヌ語地名【国有林とその周辺】』私家版 p.185 より引用)
これと同じ解は「広報しらぬか」に連載された「茶路川筋のアイヌ語地名」にも記されていました。概ね同意ですが、ukot-ki の -ki に若干の違和感が残ります。知里さんの『地名アイヌ語小辞典』(1956) を確認すると、ukot は「交尾する」(抱き合う)という意味の完動詞で、ki は「する」という意味の完動詞だとあります。完動詞が重なるというところに違和感の元がありそうです。
『釧路地方のアイヌ語語彙集』には次のように記されていました。
ukotak 【自動】[u-kotak] (互に)付く、くっ付く〈伊賀〉。美幌で ape kotak 火がつく〔何かに〕[方言辞典]。沙流方言の ukotak(uko-tak)「(二人以上)をみんな呼んで来る」とは異なる
(釧路アイヌ語の会・編『釧路地方のアイヌ語語彙集』藤田印刷エクセレントブックス p.175 より引用)
どうやら ukotak-nupuri で「互いにくっつく・山」と解釈するのが良さそうな感じですね。www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International
0 件のコメント:
コメントを投稿