2023年12月25日月曜日

十勝バス広尾線の旅 (4) 「400 m 徒歩連絡」

広尾行きのバスは「イトーヨーカドー前」を出発して、再び稲田通(道道 1084 号「帯広の森公園線」)を西に向かいます。これは「稲田橋」バス停のちょい手前だったと思いますが……
えっ……! 線路と第四種踏切らしきものが見えます。ただよく見ると線路は手前で切れているようで、どうやらモニュメントとして残した(あるいは新たに敷設した)線路のようです。

ここは「ビート資料館」に隣接する庭園のようで、南隣には「日本甜菜製糖株式会社」の研究所などがあります。かつては製糖工場だった場所のようで、十勝鉄道の「工場前」駅のあったところです。ただ線路の位置や方向が当時の十勝鉄道の路線とは合わないので、少なくとも本線跡では無さそうです(引込線の跡という可能性はあるかも)。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

「稲田橋」を渡って、「公園東通」との交叉点にやってきました(帯広信用金庫 稲田支店のあるところです)。広尾行きのバスはこの交叉点を左折して、ここからは「公園東通」を南下します。

坂内村渡道百年

公園東通と国道 236 号が接続する T 字路にやってきました。広尾行きバスはこの T 字路を右折して国道 236 号に入ります。
ところで、こんなところに石碑があるのですが……。「坂内村渡道百年」と刻まれているように見えます。
坂内村」と言えば岐阜県だと思うのですが、「角川日本地名大辞典」(1987) の「北海道団体移住一覧」によると 1898(明治 31)年に「河西郡売買村」に岐阜県の「別府団体」が入植しているとのこと。この「別府」は JR 東海道本線の穂積駅のあたりだと思われるので、(旧)坂内村とは無関係……かも?

国道 236 号を南下して、大きな左カーブを抜けて札内川を渡ります。

愛国バス待合所

国道 236 号は札内川とヌップク川を渡ると右に大きくカーブするのですが、広尾行きバスは何故か直進して国道を外れてしまいました。
どうやら愛国の集落の中心部に立ち寄るようです。バイパスを離れて古くからある道路に回るのは路線バスあるあるですね。
右カーブを抜ける代わりに、直進して十字路を右折しました。道路の向こうに建物が見えますが、どうやらあれが愛国駅跡のようです。今でも現役時代そのままっぽい佇まいなのは凄いですよね。
「愛国」バス停は道道 595 号「愛国停車場線」沿いにありました。そして待合所の横には「愛国町内会住宅地図」なるものが。昔はこんな感じの(個人名の入った)住宅地図をあちこちで見かけたものですが……。

400 m 徒歩連絡

「愛国」バス停の次は国道沿いの「愛国入口」バス停です。愛国と愛国入口の間は Google マップによると 290 m ほどとのこと。
国道 236 号に戻った広尾行きバスは南下を続けて、「大正本町」バス停にやってきました。2023 年時点の時刻表と照合すると、完全にオンタイムのようです(すげぇ)。
なんかえげつない歪み方をしていますが、よく見ると「とかち帯広空港ゆき」という文字が見えます。
帯広市内からとかち帯広空港に向かう連絡バスは、市内のホテルを回る系統のほか、帯広の市街地から愛国入口・大正本町・幸福駅を経由して空港に向かう系統も設定されていて、大正本町ではとかち帯広空港行きの乗車と空港から来たバスの下車が可能とのこと。

空港の発着便に対応した本数が設定されているので、「南十勝 えりも とんがりロード散策きっぷ」の利用も問題無さそうに思えるのですが……とんでもないことに気づいてしまいました。https://www.tokachibus.jp/buspack2023/pdf/tongari-road.pdf を良く見ると「《とかち帯広空港》から《広尾線》へは《幸福》でお乗り換えです」とあるのですが、「とかち帯広空港連絡バス」は「幸福」に停車しない(そもそも通らない)のですね。

空港連絡バスが停車する「幸福駅」と、十勝バス広尾線の「幸福」の間は約 400 m ほど離れています。この間を歩いて連絡……ということになるっぽいですね。まぁ歩いても 5~6 分ほどなので大したことないじゃん、と言えばそれまでですが……。


なるほど、それで「『とかち帯広空港⇔道の駅なかさつない』間はタクシーの利用も可能です」という案内になるのですね。「南十勝 えりも とんがりロード散策きっぷ」は、2023 年現在は大人 4,300 円で絶賛販売中ですが、空港から道の駅までタクシーを利用した場合、追加で約 3,110 円ほどのタクシー料金がかかるとのこと。

なかなかえげつない案内だな……と思ったのですが、幸福駅・幸福バス停間の徒歩連絡も負けず劣らずえげつなかった、というオチだったみたいです。

欠番 28 号

広尾行きのバスは「大正本町」を出発して、ひたすら南へと向かいます。このあたりのバス停は「大正○○号」シリーズが続くのですが、なんと「大正 9 号」から「大正 30 号」まであり(28 号は欠番)、しかも中札内村に入ってからも「中札内 31 号」から「中札内 35 号」まで続いていたりします。
欠番となっている「28 号」ですが、道路の別名が「グリュック通」で、問題の「幸福」バス停が存在するために欠番になったようです。おっ、あれは?
キハ 22 と「幸福駅」の駅舎が見えていますね。こうやって見ると「なんだ結構近いのね」という印象に……?
【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ダストノイズ除去

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