2023年10月23日月曜日

春の道東・船と鉄路とバスの旅 2017 (125) 「旅来渡船記念の碑」

「十勝河口橋」で十勝川を渡って、豊頃町に入りました。
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

すぐ先で道道 911 号「大津旅来線」と交叉するようです。
右折車線に入ります。車の数は決して多くない……というか、少ないところだと思いますが、見通しが意外と良くないからか、信号機が整備されています。

道道 911 号「大津旅来線」

右折して道道 911 号に入りました。このまま直進すれば豊頃町茂岩で国道 38 号と接続するのですが、不思議なことに道道 911 号はすぐ先の「旅来たびこらい」が終点で、旅来からは道道 320 号「旅来豊頃停車場線」になるとのこと。
豊頃町長臼おさうすにやってきました。元はアイヌ語地名で、1980 年代の土地利用図には描かれていたものの、現在の地理院地図では「豊頃町旅来」となってしまいました。山が川に迫っている場所であるが故に平地がほとんど無く、おそらく使用する機会が多くなかったことが「消された」理由でしょうか……?
「カンカンビラ川」が見えてきました。Google マップによると、この近くに「寒々平地区 救急排水施設」があるとのこと。寒々平……良い当て字ですね。
おなじみの、川の名前を記した看板が立っている……のですが、随分と低いところに立っていますね。風対策でしょうか?

松崎しげる風

こちらも毎度おなじみの「津波浸水予想地域 ここまで」の看板です。何故か「911」のヘキサまで描かれていて、まるで道道 911 号のように思えたりも。
「カンカン川」を渡ります。どこに川名が書いてあるのかと言えば……
こちらの看板にしっかりと「カンカン川」と書いてあります!
元はまっすぐ立っていたであろう支柱もいつの間にか傾いてしまい、看板の本体もいい感じでずり落ちているようにも見えますが、それ以上にこの錆びっぷりがあっぱれですよね。海からは 7 km 以上遡っていますが、やはり潮風の影響もあるんでしょうか……?

旅来渡船記念の碑

ちょうど車を停められそうな場所があったので、ちょいと停車して……
おやっ、これは一体……?(実にわざとらしいですね
道路脇に「旅来渡船記念の碑」が立っていました。石碑の本体も土台もピッカピカですね。
2023/10/20 の記事でも言及したところですが、1992 年に国道 336 号の「十勝河口橋」が完成するまでは、ここから対岸の浦幌愛牛まで「旅来渡船」が出ていました。川を渡る国道の「渡船」としては日本で最後だったものです。

ちなみにこの碑があるのは(現在の)道道 320 号「旅来豊頃停車場線」沿いなのですが、渡船が現役だった頃はここが国道 336 号の(豊頃側の)終点だったみたいです。浦幌側の終点は川向いの愛牛にあり、どうやらこの道が渡船があった頃の国道 336 号だったとのこと(初出は 2023/10/18 の記事)。
「旅来渡船」は 1992 年 11 月に廃止されましたが、「旅来の渡船さようなら式典」において当時の豊頃町長・浦幌町長が詠んだ句が台座に埋め込まれていました。なかなか風流なことをしますねぇ。

どんな事にも裏がある

「旅来渡船記念の碑」の裏側には、ちゃんと由緒が刻まれていました。何故か車の姿が見えませんが、気にしてはいけません(移動してから裏面の存在に気づいたというオチです)。
こちらも念のため、読みやすいように形を整えたものを置いておきます。飾らない筆致で無駄な気負いの無い、良い文章ですね。
【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ダストノイズ除去、フロントガラスへの映り込み除去

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