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青空の手前にどんよりとした雲が立ち込めていますが、この日は塘路から標茶のあたりだけ曇っていたような気も……。
釧網本線はシラルトロ沼から少しずつ離れてゆきます。沼沿いの湿地には草が生い茂っているものの、樹木や灌木は見当たりません。人の手を介さずとも、樹木が生育しない場所というのもあるんですね(風が強い、とかだったら理解できるのですが)。
茅沼駅(B59)
茅沼駅に到着しました。1 面 1 線の棒線駅で、ホームには「タンチョウヅルは国の天然記念物です。遠くから暖かく見守ってください」「くれぐれも脅かしたりホームから降りないようにお願いします」との「お願い」が立てられています。そして、何故か蒸気機関車の動輪が展示されています。なんか唐突な感があるのですが……。
木製の電柱には電力メーターがついていて、その上には「本場の味」が。この「本場の味」こと縦長の駅名標は、どの駅にも必要以上に設置されているように思えるのですが、これはスポンサーありきなのか、それともスポンサーが消えても数は変わらないのか、果たして……?
駅名標の前には何故かベンチが置かれています。サイズがピッタリなのですが、これは偶然の一致なんでしょうか……?
比較的新しい駅舎
茅沼駅の駅舎も、比較的新しそうなログハウス調のものです。あー、駅舎の改築は 1989 年だそうですから、JR 北海道が発足してから 2 年後、ということですね(1989 年でも「比較的新しい」ということで)。駅舎には「かやぬま」という文字が刻まれた扁額と、その上には「タンチョウの来る駅」の文字も。
茅沼駅にタンチョウが姿を見せるようになったのは、水害で行き場を失ったタンチョウに駅員が餌付けをしたからとのことですが(この行為には賛否両論があったことでしょう)、餌付けは駅が無人化されてからもボランティアベースで続けられているとのこと。
開拓地の基本セット
茅沼駅の近くは宅地の整備も行われたようで、周辺には牧草地や畑などがあります。広大な釧路湿原もようやく途切れたか……と感じさせる場所です。駅の北東にも畑があり……その向こうには鳥居も見えます。Google マップによると「茅沼神社」とのこと。宅地と畑と神社は開拓地の基本セットと言った趣がありますが、更にレベルが上がると郵便局・ホクレンスタンド・ホクレンショップなどが現れて、最終的にはセイコーマートが出店するというのがお約束……かも。
五十石駅(B60・2017/3/4 廃止)
茅沼駅と標茶駅の間、茅沼駅の 5.4 km 先には「
(Wikimedia Commons より借用。この作品の著作権者である「Mr-haruka」氏は、この作品を以下のライセンスで提供しています。: クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 3.0 非移植ライセンス)
この写真は 2004 年 9 月に撮影されたものだそうですが、釧網本線は意外と車掌車を改造した駅舎が少ない印象があります。思い出せるのが「五十石駅」と「南弟子屈駅」、そして「美留和駅」ですが、五十石と南弟子屈は既に廃止されてしまったので、現役なのは美留和だけ……でしょうか?五十石駅跡を通過すると、進行方向右手になにやら工事中っぽい道路が見えてきました。これはどうやら釧路川を渡る国道 391 号の「五十石橋」の架替に伴う改良工事だったようで、2017 年時点では切り替えに向けた工事が着々と進行していた頃……だったかもしれません。
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