2023年1月5日木曜日

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釧網本線ほぼ各駅停車 (9) 「浜小清水」

 

釧網本線と国道 391 号は涛沸湖沿いを走ってきましたが、ついに涛沸湖が遠ざかると……
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 4 月~ 5 月時点のものです。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

間もなく「浜小清水駅」です。

フルトゥイ・フレトイ論争

駅の手前には踏切があり、海側には「浜小清水前浜キャンプ場」「フレトイ展望台」があるとのこと。
ということで、ここで「北海道駅名の起源」を見てみると…… [何故?][突然やな]

  浜小清水(はまこしみず)
所在地 (北見国)斜里郡小清水町
開 駅 大正14年11月10日
起 源 もと「古樋(ふるとい)」といったが、小清水町の海浜にあるので昭和27年11月15日、「浜小清水」と改めた。小清水とは明治24年駅逓設置の際に、止別川の支流「ポンヤンペッ」(小さな冷たい川)を意訳して、村名としたものである。また「古樋」は、アイヌ語の「フル・ツ゚イ・イ」(丘のきれている所)から出たものである。
(「北海道駅名の起源(昭和48年版)」日本国有鉄道北海道総局 p.165 より引用)
駅の西にある「フレトイ展望台」は「古樋」から来ているようなのですが、「フレトイ」だと hure-toy で「赤・土」なんですよね。「北海道駅名の起源」は昭和 25 年版まで「フレ・トイ」説で、昭和 29 年に「フル・ト゚イ・イ」説に改められていました。

どうやら古くから語られていた「赤土」説を永田方正知里真志保が否定して現在に至る……という流れだったようで、詳しくは北海道のアイヌ語地名 (235) 「浜小清水・蒼瑁・止別」をご一読いただければ…… [宣伝?][独自研究?]

浜小清水駅(B74)

浜小清水駅にやってきました。ここも(原生花園駅と同じく)線路と国道の間のびみょうなスペースを駐車場として利用しています。
浜小清水駅は道の駅「はなやか(葉菜野花)小清水」と一体構造となっていて、駐車場を共用する形でセイコーマートなどの店舗が立ち並んでいます。この三角屋根の建物は「らーめん太郎山」というラーメン屋さんのようです(右は「クレープハウス COCO」とのこと)。
浜小清水駅の駅舎が見えてきました。道の駅と一体構造だけあって随分と立派な建物です。そしてここまですっかり忘れていたのですが、網走を出発してから初めての列車交換可能駅です(桂台・鱒浦・藻琴・北浜・原生花園はいずれも棒線駅)。

モードインターチェンジ!

浜小清水駅は 2 面 2 線の相対式ホームで、かつては海側に貨物列車用の入換線?が 2 線あったようですが、今は両端を残すのみのようです。良く見るとホームの西側にこんな設備があるのですが……


これは 2007 年から 2009 年にかけて試験運行が行われた DMV(デュアル・モード・ビークル)の「モードインターチェンジ」っぽいですね。ここで DMV が線路から道路へ、あるいはその逆を……という場所だったんですが、まだ残っていたんですね。

DMV は線路上を走行可能なマイクロバスで、2021 年 12 月に「阿佐海岸鉄道」でようやく実用化された技術です。鉄道と道路を乗換なしで行き来できるというのは画期的なんですが、果たしてそのための投資が利便性に見合うものかと言われると……正直びみょうな感じです。

阿佐海岸鉄道は鉄建公団の置き土産(負の遺産)だった短区間の未成線を引き受けた会社なので、路線網を広げるには DMV に手を出すしか無かった(バス転換は本末転倒)……ということだと思いますが、話題作りという側面も大きかったのでしょうね。

「通」好みの道、再び

浜小清水には交換設備があるものの、快速「しれとこ」は列車交換を行うこと無く出発しました(そもそも浜小清水ですれ違うダイヤでは無いので)。
引き続き釧網本線と道路が並走していますが、この道路は国道 244 号ではありません(町道?)。浜小清水駅と止別駅の間を結ぶ道路ですが、国道 244 号よりも少し距離が短いこともあり、一部の「通」な方が国道をショートカットするのに使っているようです。
Google マップによると、国道を経由した場合は 7.5 km なのに対して裏道を使うと 6.5 km とのこと(13 % ほど短い?)。所要時間も 1 分(12.5 %)短くなるという計算のようなので、やはり通好みの道と言えそうですね。

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