2022年6月24日金曜日

紀勢本線各駅停車 (22) 「椿・紀伊日置」

椿駅

紀伊富田を出発して走ること 5 分ほど、長短合わせて 5 つのトンネルを抜けると「椿駅」に到着です。赤い屋根の建物が駅舎のようです。途中で瓦の種類が違っているのは……何故なんでしょう。
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2016 年 6 月時点のものです。列車の時刻や使用する車輌・番線などが現在とは異なる可能性があります。

駅名は「白浜町椿」という地名に由来するようで、駅の入口にも椿のイラストが。


椿駅は 2 面 3 線の国鉄型配線の駅だったと思われますが、上り本線を 3 番線から 2 番線に移設して、かつての 3 番線は保線用車輌の留置線になっているようです(架線も残っているようですが)。
椿駅で紀伊田辺行き 2330M とすれ違います。いつの間にか向かい側の席は無人になっていました。

ようこそ椿温泉へ

時刻表では新宮行き 2333M と紀伊田辺行き 2330M はどちらも 13:50 発となっていましたが、紀伊田辺行き 2330M が一足先に出発すると……あっ!
なんと、「ようこそ椿温泉へ」と題された手書き風のポスターが。駅前には「白浜町立椿小学校」があったのですが、残念ながら 2019 年 3 月 31 日に閉校になってしまったとのこと。
駅から県道 215 号「紀伊椿停車場線」を 1.5 km ほど下りて、その先の国道 42 号を 0.5 km ほど南に進んだあたりに「椿温泉」があるとのこと。「椿 はなの湯」は道の駅の名前みたいです。
1 番ホームの壁面には他にも「海水浴」や「夕日百選」など、椿エリアの見どころが描かれています。どれもじっくり眺める価値のありそうな作品ですね。

「椿駅」と「紀伊椿停車場線」

駅前と国道 42 号を結ぶ県道の名前は「紀伊椿停車場線」なのですが、この駅が 1935 年に開業した際の駅名が「紀伊椿駅」だったとのこと。既に五能線に「椿駅」が存在していたため「紀伊椿」となったのですが、五能線の「椿駅」が 1959 年に「八森はちもり」に改称されて同名の駅が無くなったため、1965 年に「紀伊椿駅」から「椿駅」に改称したのだそうです。
それはそうと、これはワンマン運転用のバックミラーだと思いますが、何も駅名標の真ん前に立てなくても良いのに……。

紀伊日置駅

椿駅を出発すると「朝来帰あさらぎ川」沿いを遡り、程なく「烏賊坂トンネル」に入ります。トンネルを抜けると日置川の旧河道で、比較的短いトンネルを抜けると紀伊日置ひき駅です。
紀伊日置駅の駅舎は 1936 年に開業した際のものを、現在も手直しして使用中ということでしょうか。駅前広場には「バス」の枠が見えます。


「バス」の枠の横には「大好き 日置川」の文字と「ほんまもん体験と民泊の里」という文字が見えますが、駅舎にも「ほんまもん体験と民泊の里」「日置川へようこそ!」の文字が。ちょっとしたことですが、こうやって歓迎されるのは嬉しいものですよね。
紀伊日置でも数名の利用者が下車していたようでした。駅前広場の「バス」の枠にはバスが停車中で、接続便がちゃんと用意されているのは素晴らしいですね。
駅前広場に停車中のバスは「明光バス」の路線バスのようで、白浜駅と日置駅前の間を結んでいる路線でしょうか。日置川町(現在は白浜町日置川)の中心地は海沿いで、紀伊日置駅からは 3 km 以上離れているということもあり、現在もバス路線が維持されているようです。

紀伊日置駅は 2 面 2 線の相対式ホームですが、かつての貨物用ホームと思しき側線があり、保線用車輌が置かれていました。
紀伊日置駅を出発すると、程なく日置川を渡ります。かつて原発の誘致を巡って町内が二分された時期もありましたが、最終的に日置川町は原発の誘致を撤回し、その後 2006 年にお隣の白浜町と合併して現在に至ります。

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