2022年5月19日木曜日

春の新日本海フェリー「すいせん」スイートルーム "Avignone" 乗船記(下船編)

敦賀港行き直行便の「すいせん」は、苫小牧東港を出港してから 19 時間半ほどが過ぎ、福井市の西方の沖合を航行中です。入港予定時刻は 20:30 なので、あと一時間ほどで下船することになります。
ここまでの航行ルートが図示されています。地理院地図に図示されている航路と比べて随分と直線的ですが、おそらくこれがほぼ正解なんでしょうね。
ちょっと気になるのが、青森県の「舮作へなし岬」沖にある「久六島きゅうろく」で、津軽海峡と舳倉へぐら島を直線で結ぶと、ちょうどぶつかりそうな位置にあるんですよね。「すいせん」は舳倉島の東側を通過していたので、久六島(灯台があるとのこと)も東側を通過していると思うのですが……。いつか北行便で確認してみたいです。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2016 年 5 月時点のものです。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、営業形態などが変更されている可能性があります。

車輌甲板の開放は

新型「すいせん」(および兄弟船の「すずらん」)では、部屋の鍵は磁気式のカードキーとなっていて、記念に持ち帰ることができます。小樽・舞鶴航路の「あかしあ」「はまなす」では入港の 1 時間ほど前に船員さんが部屋を回って鍵を回収するのですが、この船はカードキーなのでそう言ったイベントはありません。

下船に際しては、忘れ物の無いように荷物をまとめることになりますが、下船を記録するために乗船券、または「e 乗船券お客さま控」が必要になります。カバンの中の取り出しやすい位置に用意しておきましょう。

新日本海フェリーでは「同乗下船」が可能です(2016 年 5 月時点)。乗船時はドライバーのみ車輌甲板に立ち入り可能ですが、下船時はドライバー以外の同乗者もまとめて下船ができるので、下船後にフェリーターミナルで落ち合う必要が無いというメリットがあるのですが、一方で車輌甲板に向かう人の数が 3~4 倍に膨れ上がることになります。階段やエレベータの混雑は乗船の時の比では無い……ということになりますね。

まさかの 20 分前!

「車輌甲板への案内は、敦賀港への入港直前となります」というお決まりのアナウンスがあるのですが、この日は出口に下船客が殺到することを懸念したか、なんと入港予定時刻の 20 分前にアナウンスが! 「どうせいつも通りギリギリだろう」と舐めてかかっていたのですが、慌てて荷物をまとめて 4 甲板に向かう羽目に……
とりあえずエレベーターで 4 甲板まで下りて……
「e 乗船券お客さま控」の二次元バーコードをスキャンしてもらって、キャリーバッグを転がしながら車輌甲板(3 甲板)に向かいます。
まだ入港予定時刻よりも 20 分近く前ですが、皆さんお早いですね……!

車内でのんびり下船待ち

車に戻ってからは、のんびりと下船の順番を待つことになります。
このタイミングでカーナビに次の目的地を入力することも可能でしょうが、電波状況はかなり良くないので、CarPlay の利用などには制限があるかもしれません(検索は厳しいかも)。やはりナビの設定は乗船前に済ませておくのが良いかと……(スマホだったら「舳倉島の恵み」で設定する方法も)。
ところで、こちらのクラシックなカーナビ専用機ですが、ナビの現在地が浜厚真なのはともかく、謎のメッセージが……。通信モジュール(オプション)は装着していないのですが……。

心と燃料に余裕を

車輌甲板で待たされること約 30 分ほどで、ようやく下船の順番が回ってきました!
左舷後方のドアから外に出て……
ついに本州に戻ってきてしまいました!
この先は、国道 8 号バイパスを経由して敦賀 IC に向かいます。ガソリンは名寄で満タンにしておいたので、もう自宅までは給油する必要はありません。以前に小樽から舞鶴に戻った際にギリギリの燃料しか残しておらず、上陸後もガソリンスタンドを見つけるのに失敗して、かなり危ない橋を渡ったことがありました。乗船前に、下船後の走行距離分の燃料があるのを確認する癖をつけると良さそうです。

ご愛読ありがとうございました!

その後はピャーッとノンストップで巡航を続けて……

無事、23 時前に自宅に帰着しました。ここまでの平均燃費は 8.0 リットル / 100 km ですから、リッター 12.5 km ということになりますね。これまでのベストには届かなかったものの、ほぼベストに近い数字です。
ここまでの全日程での走行距離は 2,433 km でした。
これまで皆様に暖かく見守っていただいた「春の道北・船と車と鉄道で 2016」ですが、371 番目の記事となる今回で最終回となります。ご愛読誠ににありがとうございました!

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4 件のコメント:

  1. ねこあたま2022年5月19日 21:33

    30年ぐらい前に舞鶴に住んでいましたので、北海道行きのフェリーは遅い時間にでていたという記憶があります。車・バイクで移動するかたはともかく、公共交通だと夜遅く着いても京都・大阪の足は無いので、その界隈の旅館とかビジネスホテルに泊まっていたのかなあと。

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  2. ねこあたま さん:
    新日本海フェリーの「関西航路」の船が高速船になって、2 船で回せるようになって 25 年ほどになるのでしょうか。繁忙期には三宮から舞鶴フェリーターミナルまでの高速バスも出ているようで、昔と比べると(車が無くても)そこそこ便利になっているのかもしれません。

    裏付けのない話で恐縮ですが、今よりも昔のほうが鉄道や路線バスを使って旅をするのが容易だったような気がします(路線の減少などを別にしても)。予定を決めずにふらっと旅に出ても何とかなりそうな感じがありましたよね。

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  3. ねこあたま2022年5月25日 20:55

    予約なくても席があれば乗れる夜行の鉄道・夜行のフェリーがありましたね。
    ワタクシの知り合いは土日が休みじゃない時代に、土曜の夜に夜行でふらっと
    どこかに出かけて、月曜の朝に戻ってました。

    昔の小説家ドラマなんかで、「○○キトク、スグカエレ」で仕事もそこそこに
    夜行に乗り込み、まんじりとした思いで夜を明かすというシーンがありましたが
    もう、再現できないはなしでしょうね。

    ローカルバス・鉄道も減便・廃止が増えましたねえ。

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  4. ねこあたま さん:
    おっしゃる通り、「○○キトク、スグカエレ」の報を受けて公共交通機関に飛び乗る……という芸当ができなくなりましたね。今だと夜行バスが充実していますが、流石に予約無しで飛び乗るのはそう簡単では無さそうですし……。

    今は「財政難」を言い訳にして地方の切り捨てが粛々と行われている印象ですが、この国はこの先どうなってしまうんでしょうね。

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