2022年2月21日月曜日

春の道北・船と車と鉄道で 2016 (232) 「3 つの『兜沼停車場線』」

道道 510 号「抜海兜沼停車場線」(道道 616 号「上勇知兜沼停車場線」との重複区間)をを南下して豊富町に入りました。カントリーサインには、足を滑らせてサロベツ原野の沼にハマってしまって助けを求める牛がデザインされています(違います)。
ここは稚内市と豊富町の境界ですが、分水嶺っぽい雰囲気はありません。
改めて地形図を見てみると……なんとこのあたりは尾根を縦走していたようで、しかも市町境と地形もリンクしていないっぽいですね。そう言われてみれば、確かに眺めのいい丘の上なんですよね。

(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)

道道 763 号「兜沼豊栄線」

「兜沼」の集落に入る手前で道道 763 号「兜沼豊栄線」が分岐しています。
この道道 763 号はサロベツ原野の西のはずれ(豊富町豊徳)が終点ですが、そこから道道 444 号「稚咲内豊富停車場線」を西に向かうと稚咲内わかさかない(豊富町)に行くことができます。稚咲内では道道 106 号「稚内天塩線」(オロロンライン)と接続するということで、青看板にも追記されているということでしょうか。

道道 3 路線重複区間

兜沼集落にやってきました。駅のある集落ですが、残念ながらホクレンスタンドと A コープは見当たりません。
道道 510 号(と道道 616 号)は右折して兜沼駅に向かいます。実は道道 1118 号「兜沼停車場線」も兜沼駅が起点らしく、右折した先の道路は道道 3 路線が重複している……ということになるっぽいですね。

兜沼駅

右折して 50 m ちょいで今度は左折すると、前方に兜沼駅が見えてきます。
兜沼駅の駅舎も JR 北海道が発足した翌年(1988 年)に改築されたものとのことですが、塗装などのメンテナンスがしっかり行われているからか、それほど古い建物には見えないですね。
「名所案内」の筆頭に記されている「兜沼」が後ろに見えています。

兜沼公園案内図

道路脇の大木の横に「兜沼公園案内図」が立てられていました。なんでこんな道路脇に……と思ってしまいますが、ここ、駅前広場の出口なんですよね。
兜沼駅から見える「兜沼公園」ですが、駅とは直結していない(裏道はあるっぽいですが)ので、駅の西をグルっと回って第四種踏切を渡るか、駅の東をずーっと遠回りして第一種踏切を渡るか、どちらかを選ぶことになります。徒歩だと前者、車だと消去法で後者になりそうですね。駐車場は駅裏にあるのに……。

兜沼郷土資料室!

兜沼駅を後にして、道道 1118 号「兜沼停車場線」に向かいます。律儀に道道のルートをトレースする代わりにすぐ右折してショートカットしてみたところ、前方に実に渋い建物を発見!
「兜沼郵便局」の隣に見える和洋折衷っぽい謎の建物の正体は「兜沼郷土資料室」とのこと。この佇まいは郵便局の旧庁舎か、あるいは戸長役場の建物とかでしょうか……? この日はこんな素敵な施設が存在していることを知らなかったのでスルーしてしまったのですが、いつかリベンジしたいですね……!

700 m 先、右折

道道 1118 号「兜沼停車場線」を東に向かいます。「兜沼公園 入口 ← 700 m 先、右折」という看板が唐突な印象を与えますが……
航空写真をよーく見ると、この先に兜沼駅の東側に抜けられるけもの道があるようにも見えるんですよね。その先の道……じゃなくて線路を勝手に横断すれば兜沼公園の駐車場に出られるようにも見えますが、踏切は無い上に道もあって無いようなものなので、もちろん勝手に立ち入るのは厳禁です。


700 m 先にはドライバー向けの立派な看板が用意されていました。

カーブが続くその理由

道道 1118 号は、兜沼駅から東に向かって国道 40 号と接続するのですが、平野部の道の割には謎にカーブが続きます。何故なのだろうと思って「陸軍図」と照らし合わせたところ、「基線」に合わせた直線ルートだと途中でサロベツ川と完全に重なってしまうため、一部区間を川の南側に寄せたのが原因っぽい感じでした。
現在のサロベツ川は改修によって蛇行は減ったものの、道道 1118 号を一直線に作り直すとやはり重複する区間が出てしまうようで、昔よりも大幅に線形は改善されたものの緩いカーブが続く線形のままになっています。

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