2022年1月28日金曜日

春の道北・船と車と鉄道で 2016 (217) 「宗谷の寝棺」

「北方記念館」の常設展示である「生活文化コーナー」にやってきました。
かなり圧迫感のある空間ですが、これは……
建物の形状がこのようになっているから、ですね。

生活文化コーナー

この「生活文化コーナー」は昔使われていた「民具」を展示しているようで、どことなく二風谷の「萱野茂二風谷アイヌ資料館」(の別館)を彷彿とさせますね。
そして何度見ても興味津々なのがこちら。
この「アイスクリーム製造機」、ミルク・卵・砂糖・氷・塩を捏ねてアイスクリームを作るもののようですが……意外と簡単にできちゃうものなんですね。
こちらは大正十四年に撮影された運送店の写真ですが、建物の前でポーズをつけてカメラに収まる 6 人の姿が。巨大な看板には「美唄炭と無煙ストーブ販売」と書いてあるように見えます。運送関係ないやん……と思ったのですが、美唄から石炭を「輸送」するんでしたね。

スリットの謎

「毛糸つむぎ」や「こたつ」、「製麺器」などが並ぶ中、何故か「相撲番付表」が展示されていました。
この番付表、右側にスリットが見えます。縦に真っ直ぐ伸びているので人為的なもののようにも見えますが、単に板の水分が飛んで収縮したことが原因のようにも見えますね。
この展示コーナーは天井が低くなっているところにショーケースを並べて、なるべく歩行に支障が出ないようにしているようです。壁には昔の写真が所狭しと並んでいますが……
中にはこんな写真も。「まとい」は消防団の「旗印」のことなんですね。消火と言えば「放水」という考え方が常識になったのは明治以降という認識なのですが、消防用ポンプと纏の組み合わせというのも中々面白いですよね。

「宗谷の寝棺」

回廊の外のちょっと広いスペースに戻ってきました。これは「宗谷の寝棺」というもののようですが……
「寝棺」には「棺」という文字が含まれているので、どうしても「棺桶」に思えるのですが、ここでの「寝棺」という表現は「ベッド」を意味するとのこと。多分に自虐的なニュアンスも込められたネーミングなのかもしれません。
「棺」という文字の意味を解する人には「体験してみてね」「気持ちいいよ」と言われるとドン引きしてしまいそうですが……
ちゃんとフォローが入っていました(しかも何故かポップ体で)。

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