車窓には、なぜか植林中と思しき「林の予定地」が見えます。剣淵町内の宗谷本線は線路の左右にある立派な防風林で守られているように見えますが、ここはこれまで林では無かったのか、それとも世代交代なんでしょうか?
よく見てみると、防風林と言うにはかなり手薄な場所もあるようです。手前に伐採された幹が見えるのは、線路に近すぎるということで伐られてしまったのでしょうか。
北剣淵駅(W41・2021/3/13 廃止)
実はこの防風林の中に「北剣淵駅」がありました。久しぶりに進行方向左側(線路の東側)にホームがあるので、駅名標を撮影するのが精一杯でした。北剣淵駅は 1959 年に仮乗降場として開設され、1987 年に JR 北海道が発足したタイミングで駅に昇格しました。国鉄時代はずっと仮乗降場のままだった、生粋の仮乗降場と言える存在です。
この北剣淵駅も例によって例のごとく、一日平均乗車人員が「1 名以下」という、「極端にご利用の少ない駅」としてリストアップされていました。2016 年の資料では、名寄以北では 32 駅(稚内駅を含み、名寄駅は含まず)中 14 駅が「1 名以下」とされていましたが、名寄以南は 20 駅(旭川駅を含み、名寄駅は含まず)中 3 駅のみが「1 名以下」で、北剣淵駅は見事にその中の 1 つにノミネートされたことになります。
「防風林の中に佇む仮乗降場」というのは中々絵になるロケーションですが、実際にこの駅でミュージックビデオのロケが行われたこともあったのだとか。そんなこんなで「ちょっと惜しい駅」だった北剣淵駅ですが、残念ながら 2021 年 3 月 13 日に廃止されてしまいました。
突然のアンダーパス
328D は北剣淵を出発して南に向かいます。ここも防風林の「植林」が行われているようですね。……と思っていたら、突然道道 984 号「温根別ビバカルウシ線」のアンダーパスが見えてきました。いきなり町中に入った感がありますが、間もなく剣淵駅です。
剣淵駅(W40)
剣淵駅の構内に入りました。……あっ、いきなり「本場の味」が!(ピントが合っていませんが)剣淵駅に到着しました。剣淵駅は 1900 年 8 月に官設鉄道天塩線が和寒から士別まで延伸した際に開設された駅ですから、2016 年時点で 115 歳ということになります(!)。
駅舎は JR 北海道が発足した翌年(1988 年)に改築されたものです。バブル経済真っ盛りの時期に改築された……ということになりますね。
駅の構造は 2 面 2 線で列車交換可能な構造です。一線スルー化が行われていて、駅舎側(西側)が本線で東側が待避線になっているようです。
328D は剣淵駅で列車交換を行わないので、待避線ではなく駅舎側の本線に入線しました。跨線橋を使わずに済むのであれば、それに越したことは無いですからね。
あらこんなところに「本場の味」
ところで、跨線橋の脇にも「本場の味」が見えていましたが……やはりと言うべきか、駅名標の横の電柱にも「本場の味」が。
しかもよく見ると駅舎は「本場の味」「本場の味」「本場の味」のハットトリックを決めていた上に……
最初に紹介した、駅の北側の電柱にも……
剣淵駅には少なくとも「本場の味」が 6 つも存在することが確認できたわけですが、跨線橋の先には待避線と 2 番のりばがあるわけで……。この駅には一体いくつの「本場の味」が存在するのか、ちょっと気になるところです。
「絵本の里けんぶち」
駅名標の隣は「名所案内」が並ぶ場合が多いかと思いますが、剣淵駅では一面全てを「絵本の里けんぶち」の案内に割いていました(例によってピントが合っていませんが)。剣淵駅の駅舎は線路の西側にありますが、線路の東側には「JA 北ひびき 剣淵馬鈴薯貯蔵倉庫」があるとのこと。Google マップには「カルビー」との付記があるのですが、カルビー専用の倉庫なんでしょうか。
なお、駅の南西側にも農業倉庫と思しき建物があり、貨物ホームらしき石組みも見えます。既に線路は剥がされていますが、かつては貨車の引込線が存在したように見えます。
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