2021年12月9日木曜日

宗谷本線各駅停車 (21) 「天塩川温泉」

名寄行き 4326D が咲来を出発して 3 分ほど経った頃ですが、車窓に何やら立派な建物が見えてきました。結構離れているように見える……というか、実際に結構離れていて、実はこの建物は天塩川の対岸にあります。
まもなく次の駅に停車しようかというタイミングですが、線路脇の道路には T 字路の存在を示す警告板が見えています。
……なるほど。川向うに見えた立派な建物は「天塩川温泉」の施設だったのですね。「温」の字形がちょっと変わっていますが、これは……偶々このように剥がれ落ちたってことですかね(よく見ると「塩」の偏もおかしなことに)。

天塩川温泉駅(W59)

ということで「天塩川温泉駅」に到着です。ホームは維持費が安く済むウッドデッキ構造ですが、ダルマ駅舎ではなくハンガリー国旗風のカラーリングのものです(道内にはこのカラーリングの駅舎も妙に多いですよね)。
駅名標のずーっと後ろに、「←天塩川温泉」の T 字路が見えます。……あ、これって駅の利用者への道案内だったんですかね?
この「天塩川温泉駅」ですが、ウッドデッキ構造からもわかるように、元々は 1956 年に「南咲来仮乗降場」として開設されたものでした。1981 年に「天塩川温泉仮乗降場」に名前を改めた後、1987 年に JR 北海道が発足した際に駅に昇格した……ということになります。
確かに天塩川を渡った先には「音威子府住民保養センター 天塩川温泉」がありますが、駅のまわりには人家らしきものは皆無に見えます。地理院地図にはいくつかの建物が描かれていますが、航空写真で見ると既に解体済みのようです。

天塩川温泉へのアクセス道路

駅の南側には、国道 40 号に通じる 2 車線道路が通っています。この道路が「天塩川温泉」への事実上唯一のアクセスルートのようなので、きっちりセンターラインも確保された走りやすそうな道路です。
「天塩川温泉」へのアクセス道路は、駅のすぐ南側の踏切で宗谷本線を横断しています。ここの踏切も、制御装置が高床式になっていますね(積雪対策なのでしょう)。
「天塩川温泉」のあるあたりは「止若内やむわっかない」という地名(現在は通称かも)なのですが、最寄りの仮停留場の名前が「南咲来」になったのは、さすがに仮乗降場の名前に「止若内」を使うのは紛らわしいという判断だったのでしょうか(稚内と混同しかねない)。

第四種踏切

天塩川温泉駅の南では、宗谷本線は天塩川のすぐ横を通ります。0.7 km ほど線路と川が離れる区間があり、線路と川の間の牧草地に向かうための第四種踏切(だったと思う)がありました。
宗谷本線は再び天塩川のすぐ横を通り、その後左に 90 度近く向きを変えて「ペペケナイ川」を渡ります。川を渡ると美深町です。

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