久しぶりに天塩川が見えてきました。これまでも河跡湖をいくつか見てきましたが、現役の天塩川に近づいたのはこの日初めて……だったかもしれません。
天塩川に張り付いていたのは「ペンケオーカンラオマップ川」から「酒井の沢川」までの 1 km 弱ほどで、車窓には程なく雑木林が戻ってきました。白樺は背が高くて格好いいですが、防風林としてのお役立ち度は微妙かも……?
雄信内駅(W68)
4326D は徐に減速を始めました。「ジリリリリリ……」「キンコンキンコン……」という音が鳴っていたかどうかは記憶が定かではありませんが、そんな音が聞こえても不思議はない場所でしょうか。道道 256 号「豊富遠別線」の踏切のすぐ近くには、ポツンと一軒家?が見えます。
建物の横には石碑のようなものも見えます。ストリートビューで見てみると校門のようなものも見えますし、「避難場所」であることを示す標識も立っているので、これは学校の跡なんでしょうか……?
転轍機?
4326D は「雄信内駅」に停車するために減速していましたが、右側を眺めているとこんなものが。転轍機のようにも見えるのですが、これは何なんでしょう……?雄信内駅の構内に入りました。しばらく棒線駅が続いていましたが、久しぶりに「駅構内」の広さを感じられる駅のようです。
駅名は「おのっぷない」
今更ですが「雄信内」で「おのっぷない」と読みます。地名は既に「おのぶない」になっていたと思いますが、駅名は古い読み方を頑なに守っている……といったところでしょうか。雄信内駅は対面式ホームの 2 面 2 線構造ですが、駅の西側には引込線もあります(先程の転轍機のようなものは引込線に向かうポイントだったかも?)。ホームにも何やら見慣れない機械?がありますが……。どことなく精米機のような雰囲気もありますが、流石に違いますよね(汗)。
そして、しばらく怒涛の連続「ダルマ駅舎」攻撃が続いていましたが、雄信内の駅舎がご覧の通りの渋い佇まいのものです。年相応にくたびれた感じですが、どことなく角の取れた「おじいちゃん」のような雰囲気が感じられますよね。
独特の書体
雄信内の駅舎は南側にあり、駅舎に近い側が「1 番のりば」です。列車交換が可能な構造ですが、4326D とすれ違う列車はありません。このような場合、駅舎に近い側の線路に入る場合もありますが、雄信内駅ではそのような運用が行われていないか、あるいは構造上不可能なのかもしれません。改札口の横には縦書きの額が。あー、この書体からして角が取れた感じがありますね。ちょっと変わった雰囲気の書ですが、どなたの手によるものなのでしょう……?
もちろんここでも本場の味はサッポロビールです。
駅前の倉庫は
「雄信内」はもともとは天塩川の南側の地名で、天塩町雄信内には郵便局やエーコープなどがあります。「雄信内駅」は川の北側の幌延町側にあり、駅前には……倉庫が目立ちますね。倉庫の存在は、かつては貨物輸送でも賑わったということを今に伝えているのでしょうか。
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雄信内駅で除雪のバイトしていたことあるんですが。転轍機は除雪車用の引き込み線があって、それ用の物ですね。この駅、1日当たり利用者数が1を切りそうな駅ですが、冬には除雪要員が24時間常駐しています。車両交換のため、ホームが2本あります。駅前は無人。本文にあった近隣(5kmくらい)の雄信内集落からの利用者がいます(定期的な利用者はいません)。駅前の倉庫はかろうじて管理されていますが、このタイプの倉庫は割と道北のローカル駅に残っていて、元々は農業倉庫(農協の)だったのだと思います。農産物移出のための施設でしょう。この辺のちょっと大きな駅は広大な平坦地が付属していることが多く、林業が盛んだったころの木場の名残だったりします。すべては今は昔、宗谷線の存続自体が怪しくなってきていますが。
返信削除猟師服部 さん:
返信削除コメントありがとうございます。謎の転轍機は除雪車用の引込線のものだったのですね。冬場は除雪要員が 24 時間常駐しているというのは流石だなぁ……と思わせます。幌延と天塩中川だけで除雪を完結させるには、ちょっと距離が流すぎる……と言ったところでしょうか。
駅前、もしくは駅裏に貨物用地がある駅をちょくちょく見かけましたが、なるほど、木材を置いていたところもあるのですね。林業は鉱業(石炭)よりもひと足早く衰退した印象があるので、つい失念しそうになりますが、道内においても重要産業の一つでしたよね。
宗谷線の名寄以北の輸送密度が Wikipedia に載っていたのでそれを眺めていますが、この数字は……厳しいですね。遠方の利用者としては、まずは 3 往復の特急列車を全力で死守したいところです(まずは線路を残すところから考えないといけないレベルかと思っています)。