遠回りの原因が見えてきました。天塩川……だった川の跡、いわゆる「河跡湖」です。問寒別と幌延の間の鉄道を建設していた頃は、ここに「天塩川」があったので、天塩川の流路が改修された後に建設されたと思しき道道 256 号よりも遠回りを強いられている……ということのようです。
南幌延駅(W70)
名寄行き 4326D は再び速度を落とし停車しようとしています。駅のすぐ手前に踏切があるようです。警報機と遮断機のある第一種踏切で……
ありがたいことに踏切名までバッチリ見えました。「南幌延」踏切なんですね。
ウッドデッキだ!
踏切の横からは木製のスロープが伸びていて……なんとそのままホームになっていました(!)。「南幌延駅」は、ホームそのものがまるでウッドデッキのような構造なんですね。
これなんですが……、やはりどう見てもウッドデッキですよね……。南幌延駅は 1959 年に開業した駅で、両隣の上幌延駅と安牛駅が 1925 年の路線開通時に設置されたのに対して、後から追加された駅だったということになります(但し「仮乗降場」ではなく最初から「駅」だったようです)。
ちなみに、Wikipedia によるとこの小屋のような建物が駅の待合室だとのこと。
4326D は南幌延を出発して、次の「安牛駅」に向かいます。
安牛駅(W69・2021/3/13 廃止)
数分後……カメラのタイムスタンプだと 2 分 6 秒後……に、早くも次の「安牛駅」が見えてきました。南幌延と安牛の間は 1.9 km しか無かったようで、宗谷本線の中では旭川と旭川四条の間の 1.8 km に次いで短い駅間だったということになるでしょうか。安牛駅の駅舎は「上幌延駅」と同様のダルマ駅舎です。カラーリングもそっくりなので、「JR 安牛駅」の文字が無ければ判別できないかもしれませんね。
このタイプの「ダルマ駅舎」は入口の無い側にトイレが設置されている場合が多いのですが、外に見える別棟は何なのでしょう。倉庫とかなんでしょうか。
安牛駅の廃止理由
この安牛駅も、利用者僅少とのことで 2021 年 3 月に廃止されてしまったのですが、お隣の「南幌延駅」と近すぎた……というのも廃止へのハードルを下げることに繋がったようです。別の言い方をすれば、どちらの駅を残すか……という話にもなるのですが、南幌延駅のほうが僅かに利用者が多かった上に、南幌延駅のプラットホームがウッドデッキ構造で、安牛駅(や上幌延駅など)のような盛土構造よりも維持費が安価であるという点が決め手の一つになったとのこと(南幌延駅が安牛駅と上幌延駅の中間に位置することも評価されたようですが)。
南幌延駅は、ホームがウッドデッキ構造だったことが駅の存続にプラスになったわけで、世の中どう転ぶかわからないなぁ……と思わせますね。
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