2021年10月1日金曜日

春の道北・船と車と鉄道で 2016 (190) 「中頓別鍾乳洞自然ふれあい公園」

「中頓別鍾乳洞自然ふれあい公園」のビジターハウス的な位置づけの建物と思われる「ぬく森館」にやってきました。早速中に入る……前に、ちょっと周りに気になるものがいくつかあるので、まずはそちらから。
駐車場の外れには岩がそびえていて、その奥に「いっぷく処洞」という謎の建物が見えます。
この建物が一体何なのかは……すいません。良くわかりませんでした(汗)。大阪の梅田にも「ほら」という飲み屋がありましたが、多分関係ないですよね。

ところでこのモノリスは

そして気になるのがこちらのモノリスっぽい佇まいの岩ですが……
寄って見てみると……ああ、なるほど。化石だったのですね!
「自然ふれあい公園」らしい、なかなか良い展示なのでは無いでしょうか。山の中に貝の化石があるということに「なぜだろう」と興味を示すお子さんも、きっといると思うんですよね。

懐かしの「ツイン・ピークス」

では、今度こそ「ぬく森館」の中に向かいましょう。
中は……おおお、素敵じゃないですか。昔、デヴィッド・リンチの TV ドラマシリーズに「ツイン・ピークス」というものがありましたが、まるでその中に出てきそうな雰囲気があります。
建物の東側には「ご案内」と「受付」が見えます。チェーンが渡してあるのは「関係者以外立入禁止」なんでしょうね。

「なかとんべつのお食事処」

「ご案内」には公衆電話があるほか、宗谷エリアの自治体や観光スポットのパンフレットなどが並んでいます。
掲示板には手作りっぽい「なかとんべつのお食事処」という地図が貼られていました。市街地に戻ればお店が何軒かあるようですね。また左側には「ピンネシリ温泉」のホテルの案内もありました。

ナカトンベツホタテガイ!

トイレ入口の横の壁には「中頓別鍾乳洞」のポスターが貼られていました。ふむふむ「中頓別町ジオサイト」という位置づけなんですね。「日本最北のカルスト地形」とありますが、この石灰岩地帯は元を辿れば「フジツボや貝類の遺骸」なのだそうで、なるほど貝類の化石がわんさかあるのは当たり前のことだったんですね。
化石に含まれるホタテガイが紹介されています。「スロドケウィッチホタテガイ」の上には「ハシモトホタテガイ」と「ナカトンベツホタテガイ」とありますが、「ナカトンベツホタテガイ」とは……なんか凄いですよね。
この「ナカトンベツホタテガイ」、学名とかあるのかな……と思ってググってみたのですが、自分の環境では「約 1 件」しかヒットしませんでした。これらのホタテガイはいずれも「絶滅種である」と注釈がつけられているので、意外とネーミングルールが緩かったりするのでしょうか。

「新洞窟の発見」

トイレ入口の左隣にもパネルや化石などがどーんと展示してあります。
展示台の下には肥料の袋に木片が入れられていますが、これらは薪として使用する予定の木材とかでしょうか……? 向かい側には薪ストーブらしきものもあるんですが、実際に薪をくべることもあるのか、それとも単なるオブジェなのか……(見た目がすごく綺麗なので)。
「中頓別鍾乳洞の歴史」が年表形式で並んでいます。印刷した紙を画鋲で留めているだけにも見えますが、とても見やすくて良いですよね。下手にパネルにするよりもこれで十分のような気が……。
洞窟が発見されたのが 1917 年で、これが「鍾乳洞である」と確定したのが 1933 年ということでしょうか。驚くのが 2002 年に「新洞窟」が発見されていることで、その後 2006 年に「中頓別鍾乳洞自然ふれあい公園」が完成した、とあります。この建物も 2006 年頃に建築されたものということになりそうですが、築 10 年だったんですね。

中頓別鍾乳洞周辺整備にご協力を……!

「ぬく森館」の裏手には鍾乳洞に向かう散策路があるのですが、散策路に向かう出口のところに「協力金をお願いします」の文字が並んでいました。
こういうのに弱い……というのも変な話ですが、決められた額を自動的に徴収されるよりも、任意で協力金を求められるほうが「なんとかしないと」と思ってしまいますよね。

建物の中がきちんと整えられていて、管理が行き届いていて凄いなぁ……と感心したならば、たとえ僅かでも協力金を!と言う気持ちになったとしても不思議ではありません。ということで、ちょいとばかり協力してきました(汗)。

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