木次駅の南側も、古くからの町並みがそのまま残っているような感じでしょうか。踏切の向こうに見えるのは歩道橋のようです。真っ赤な手すりには色褪せた感じが見られないので、手入れが行き届いているようですね。
初めてのトンネル
次の停車駅は「日登」(ひのぼり)です。出雲大東から 240 円というのはリーズナブルな運賃設定ですよね。前方にトンネルが見えてきました。そう言えば木次線でトンネルに入るのはこれが最初だったような……。分水嶺を二度三度と通過した筈ですが、これまではトンネルを掘ることなくクリアしてきたのでした。
ここに来て最初のトンネルですが、雰囲気的には三江線の「尾関山トンネル」のような感じで、「ちょうどルート上に山があったのでトンネルで抜けちゃいました」という感じの構造です。ただ木次線の場合は、既にまわりに民家が密集していたので、延長 150 m ほどの小さいトンネルを掘るしかなかった、とも言えそうな感じでしょうか。
大正ロマン風?
トンネルを抜けると、これまた木次線では珍しい部類の直線区間に入ります。加茂中を出発した後も直線区間がありましたが、そう言えば加茂中も古い市街地の中を左にカーブして抜けていましたね。木次駅の場合はトンネルがありますが、市街地の中を左にカーブして抜けていくあたりはそっくりでしょうか。加茂中-幡屋間は斐伊川の支流である「赤川」の北側を駆け抜けましたが、木次-日登間は同じく斐伊川の支流である「久野川」の北側を東南東に向かいます。なんか既視感をおぼえるのも当然のことかもしれません。
県道 176 号「掛合大東線」の踏切を通過します。踏切脇には眺めの良さそうなカフェがありました。大正ロマンを感じさせるような古風なデザインのマークが印象的です。
日登駅(ひのぼり──)
「倉田カフェ」さんの前を通過して、ほどなく前方に日登駅が見えてきました。「日登」の駅が近いことを知らせる警告標識も見えました。雪の積もったホームも見えます。
日登駅は 1 面 1 線ストレートのシンプルな構造です。1932 年に国有鉄道・木次線の木次-出雲三成間が開通した際に設けられた駅ですが、開設当初から交換設備のないシンプルな構造の駅だったようです。
ホームは進行方向左側なので、駅名標を撮影できるかどうか……
辛うじて全体像っぽいものが撮影できたでしょうか(汗)。
国鉄時代? それとも省線時代?
日登駅は無人駅ですが、木造の駅舎が今も健在です。改札の上に掛けられたと思しき「日登駅」の額は比較的新しいものに見えますが、右側の駅名標は……これは、国鉄時代、あるいはもしかしたら省線時代のものがそのまま残されているのでは……? と思える代物です。凄く貴重なものに思えるのですが、どうでしょう!?
例のアレ「素戔嗚命」
日登駅の「例のアレ」は「素戔嗚命」とのこと。暴虐の限りを尽くす木次駅(八岐大蛇)を日登駅が退治する!という流れが期待されるのかもしれませんが、木次駅の 2017 年度乗車人員が 149 人なのに対し、日登駅の 2017 年度乗車人員は 7 人とのこと。衆寡敵せず……(ぉぃ)。それにしても、加茂中や木次とも一味違う、古き良き「省線」の雰囲気のある駅ですね。この駅舎はなんとか今のまま残ってほしいものです。
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