(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
地図をクリックしたら地理院地図に飛べたりします。
ニサタイノ沢川
(??? = 典拠なし、類型未確認)
天塩川の南支流である「物満内川」の東支流です。残念ながら地理院地図には河川としての記載がありません。地理院地図に記載が無いということは、もちろん明治時代の「北海道地形図」にも描かれておらず、また頼みの綱である「東西蝦夷山川地理取調図」にも描かれていません。しかも「ニサタイ」の意味するところもさっぱり不明だったりして、八方塞がり感がものすごいですが……。
「ニサタイ」がアイヌ語に由来するならば……という条件つきで、なおかつ「ニサタイ」という音が元の音に近いという「幸運」も含めての想定ですが、nisat で「夜明け前の空の白み」を意味する語彙があるとのこと。nisat-tay であれば「夜明け前の空の白み・林」と考えられないかなぁ、と。
「ニサタイノ沢川」は、ほぼ一直線に西南西に向かって流れる川で、つまり河口から東北東に遡ると水源にたどり着くことになります。ということで、夏場は日が昇る方向じゃないかと考えたのですが……。
メイトミノ沢川
(??? = 典拠なし、類型未確認)
物満内川の東支流で、「ニサタイノ沢川」の南側(上流側)を流れています。これまた手元には情報が無い上に、類型も思い出せません。そして「メイトミ」の意味するところもさっぱりで……はてさて。「メイトミ」がアイヌ語に由来するならば……という条件つきですが、me-i-tom-i で「寒さ・ところ・の中の・ところ(川)」とかでしょうか……? なんとなく意味がわかりそうな、でも良くわからないような……。
あるいは mer-i-tom-i で「きらめき・それ・光る・もの」とかでしょうか。仮定の上の仮定で恐縮ですが、砂金が採れたとかの可能性があったりしないかなぁ……という仮説です。地名(川名)としての蓋然性は、こっちのほうがあるんじゃないかなぁ……などと。
大幅に原型をとどめていないと仮定するならば、metot-oma(-nay) で「山奥・そこに入る(・川)」と考えられなくもないのですが……。
ヨマキトナイノ沢川
(??? = 典拠なし、類型未確認)
物満内川の東支流で、「メイトミノ沢川」の南側(上流側)を流れています(書き出しがテンプレ化)。これも「ヨマキトナイ」がアイヌ語に由来することが前提ですが、更に「ヨ」が「ヲ」の誤記である可能性も考えてみたいです。oma-kito-nay であれば「そこに入る・行者にんにく・川」と読めそうな感じもしますが、やはり語順がおかしいような気がします。
改めて考え直してみると、「ヨマキトナイ」と「メイトミ」がどことなく似ているかもしれない、とも思えてきました。無理やり o-mak(-un)-i-tom-nay と考えると、「河口・山奥(・にある)・それ・光る・川」と読めないかなぁ……という強引な仮説です。
つまり、「メイトミ」と「ヨマキトナイ」は兄弟河川じゃないかという仮説なんですが、o-mak(-un)- は「河口が奥のほうにある」で、mer- は「日が差し込む」という特色を指しているんじゃないかなぁ……と。
プトシナイノ沢川
(?? = 典拠なし、類型あり)
物満内川の東支流で、「ヨマキトナイノ沢川」の南側(上流側)を流れています(テンプレ)。……まぁ間違ってはいないのですけどね。「プトシナイノ沢川」ですが、put-us-nay で「出入り口・ある・川」ではないかと思います。どんな川にも河口(口)はあるので、わざわざ put-us- と言うからにはそれなりの地形的な特徴を見出す必要があると思うのですが、小平町の「エホルカブッコロナイ沢」と似た構造なのではないか、と考えてみました。
川の下流部が比較的狭隘で、上流部が比較的開けているということを「出入り口のある」と呼んだのではないか、という想像です。
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