手前に見えている部分(1 階部分)が斜めになっているのが目を引きますが、これ、よーく見たら船を模した構造のような気が。そう考えるとかなり良くできたデザインに思えるのですが、いかがでしょう?
かつてのメインストリート
このまままっすぐ歩けば「羽幌町役場 焼尻支所」などがあります。大正十一年測量の地図を見ても「焼尻村役場」が同じ位置にあることが確認できます。当時は「工兵街道」に相当する道が無く、東浜(コタン)から豊崎(レフトロ)、西浦(ヲネトマリ)方面に向かうには役場の前から(今回歩いた)「もう一つのメインストリート」を北に向かう必要があったようです。便宜上「もう一つのメインストリート」という通称で呼んでしまっていますが、本来は役場の前のこの道が島を一周するメインストリートだったんですよね。
ハートの坂道
役場(現在の「焼尻支所」)に向かうとフェリーターミナルから遠ざかってしまうので、フェリーターミナルに向かう坂道を降りることにしました。コンクリートで舗装されているのですが……よーく見ると、一定の間隔でハートマークが描かれていました。OpenStreetMap には「ハートの坂道」と記されています。これは確かに「ハートの坂道」と呼ぶしか無いような感じも……。
「ハートの坂道」を降りた先は、道道 255 号と道道 866 号の起点の交叉点です。この、かなり広い交叉点のところです。
まわれ右をすると、「ハートの坂道」が見えます。この坂道ですが、「もう一つのメインストリート」とつながっているだけではなく、実は更にまっすぐ進めば厳島神社の鳥居の前に出ることができます。
鳥居の前を横切る形で更にダート路が伸びていて、最終的には「焼尻発電所」の近くで道道 255 号と合流しています。どうやら東浜(コタン)から豊崎(レフトロ)に向かう、一番古い道だったように見受けられます。急勾配を物ともせず、とにかく最短距離を志向するルート選定はアイヌの流儀にも合うものです。
階段でフェリーターミナルへ
道道 255 号と道道 866 号の交叉点から、フェリーターミナルに向かう最短ルートである階段を降りることにしました。階段を降りた先は排水溝に沿って歩きます。本来は歩道がある筈なのですが、夏草が元気いっぱいで歩道らしきものが見えなくなっています。
終わりはいつも突然に
ふらふらと歩き回ること 90 分ほど、今から思えば記念碑あり発電所あり小中学校ありでかなりいい拾い物をしたような気もしますが、ついにフェリーターミナルに戻ってきてしまいました。時間は午後 2 時まであと数分と言ったところで、羽幌行きの高速船「さんらいなぁ 2」の出発までまだ 90 分以上あります。その割に妙に人が多いなぁ……と思っていたところに、なんと羽幌行きのフェリー「おろろん 2」が入港してきたではありませんか!
羽幌行き「おろろん 2」の出港は 14:05 とのこと。あわてて乗船券売場に向かい、「さんらいなぁ 2」の予約を取り消して「おろろん 2」の乗船券を購入したのでした。
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