このアングルからは、島戸漁港の北側に伸びる台地と、その突端である「本場鼻」が見えています。
「本場鼻」のずっと先にも陸地が見えていますが、陸繋島の「油谷島」と、知る人ぞ知る「向津具半島」です。ちなみに「向津具半島」は「むかつく──」と読みます。半島であることに余程腹が立っているのでしょうか(たぶん違うと思う)。
サイクルタウン下関構想
では、そろそろ駐車場に戻るとしましょう。スロープを降りたところに何かがあるように見えますが……スロープを降りたところには飲料自動販売機と空き缶・ペットボトル回収箱が設置されていました。「サイクルタウンしものせき」と言うのは、「自転車にやさしいまちづくりを目指す『サイクルタウン下関構想』」のことなのだとか。
そういえば、角島大橋には歩道が無く、路肩のスペースも殆どありませんが、特に自転車の通行が制限されているわけでも無いようです。ぶっちゃけちょっと危険にすら思えるので、視界の悪い日なんかは特に自転車も自動車も注意してほしいものです……。
架橋で全ての難問を解決
展望所の一番眺めのいいところで「平城京ではわかめがおいしい」と言われて割とズッコケたのですが、角島大橋の完成を記念する石碑もちゃんと用意されていました。「しま心」と美しい楷書で大書された石碑があり……
その隣には「角島大橋」の由緒と沿革が記されていました。
角島大橋の由緒にも「わかめがおいしい」に負けないほどの味のある名文が含まれていました。
角島は豊北町の北西約一・五キロメートルの海上にある島で、本土との間は定期船で結ばれていたが、荒天の時は度々欠航し、島の産業・文化・教育・医療等で難渋する面が多々あった。
(「瀬崎陽の公園」角島大橋展望所の説明文より引用)
えーと、ここまでは良いですよね。淡々と事実が述べられている印象です。そこで角島地区の将来を展望し地区の発展を図るためには、離島という阻害要因を解消することが急務であると考え、地区民集会の回を重ね架橋による功罪を論じ合った結果、
(「瀬崎陽の公園」角島大橋展望所の説明文より引用)
このアプローチもとても妥当なものに思えます。架橋の功罪をしっかりとディスカッションしたという「いい話」なんですが……地区の将来発展は架橋以外になく、これにより全ての難問も解決するという強い住民意思で角島大橋建設促進運動を強力に推進することに決し、
(「瀬崎陽の公園」角島大橋展望所の説明文より引用)
「架橋で全ての難問を解決」という一節からは、まるでリフォームで家族の問題を解決しそうな勢いを感じるのです。あ、「豊北町観光協会」の文字が
駐車場の入口には、リフォームせずに架橋だけで全ての問題を解決した「角島」のイラストマップが用意されていました。このイラストマップからは、角島も陸繋島だったことを伺わせます。手前にあるのが「元山港」で、奥にあるのが「角島港」です。元来の港は「角島港」で、「元山港」は人工的に造成した港のようにも見えますね。本州に少しでも近いところに港を設けて、少しでも移動時間を短くしようと考えたのではないでしょうか。
ということで、公園の展望所のみならず、駐車場も一通り回り終えたので、そろそろ車に戻ることにしましょう。
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