2019年1月31日木曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (23)「津波に敷かれて」

山陰本線の「宇賀本郷駅」の近くを通り過ぎ、国道 191 号を更に北西へと向かいます。国道は山陰本線をオーバークロスして、再び海側を通るようになりました。
海岸線にぴったりと寄り添う形で国道が通り、すぐ横を山陰本線の線路が通っています。線路が一段高いところを通っているのも基本ですね。
道路沿いにこんな案内標識?が出ていました。道路の管理主体をわざわざ明示するというのも珍しいような気がしますが、気づいてないだけで割と良くある話なのでしょうか。
長門二見駅へのバイパスとなる県道 39 号「粟野二見線」との交叉点が近づいてきました。ようやくと言うべきか、ついに青看板に「角島大橋」の文字が!

山陰本線と一旦お別れ

JR 山陰本線は、安岡駅のあたりからずーっと国道 191 号(北浦街道)沿いを通ってきましたが、長門二見で内陸寄りにルートを変えます。国道 191 号はもうしばらく日本海沿いを走るので、山陰本線とはここで一旦お別れです。

右側に見える山陰本線が、まるで国鉄羽幌線の「金駒内陸橋」のようですね。
JR 山陰本線の名うての難読駅として知られる「特牛駅」は内陸部にありますが、「特牛」集落自体は海沿いの港町です。特牛まではあと 11 km とのこと。
引き続き海沿いを北上します。「角島大橋」まであと 14 km とのこと。遠かったような、そうでも無かったような……?

久しぶりのトンネル

国道 191 号「北浦街道」は、山と海の間の僅かな隙間を縫うように走ります。
「杖坂山」の尾根をショートカットするトンネルが見えてきました。「関門国道トンネル」以来、久しぶりのトンネルですね。

津波敷?

トンネルを抜けて、更に海沿いを北上します。海岸線に沿っている割には意外とカーブが少ない快適な道なのですが、久しぶりに「急カーブ」の文字が。
それはそうと、このあたりの地名が凄いんですよね。「下関市豊北町津波敷」と言うのだとか。津波に敷かれるとはなんと恐ろしい……
……と思ったのですが、どうやら「津波敷」で「つばしき」と読むようで。こちらの看板も 2018 年 5 月に撮影された Google ストリートビューでは姿を消しているようで、なんとも寂しいですね……。

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2019年1月30日水曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (22)「犬鳴岬」

「絶景の千本鳥居」のある「福徳稲荷神社」の横を通り過ぎ、国道 191 号を更に北上します。雲が晴れてきた上に順光という、この上ないシチュエーションになってきました。

読みが謎な「犬鳴岬」

今度は道路の左側になにやら四角い案内が。
ここは「下関市豊浦町犬鳴」で、「犬鳴岬」という岬があるみたいですね。ちなみに地理院地図を見ると「岬」の字に「ばな」とルビが振られています。また岬の北には「犬鳴川」という川が流れていて、そこには「犬」の字に「いん」というルビが振られています。
これらのことから「犬鳴岬」は「いんなきばな」と読むのか……と思ったのですが、英語の説明では Cape Inunaki(いぬなき──)となっていますね。果たしてどっちが正しいのか、あるいは一般的なのか……。

絶景の一軒家

正確な読み方が不明なまま「犬鳴岬」の近くを通り過ぎ、山陰本線・湯玉駅の近くにやってきました。右手に見える、小さな山のてっぺんに建っている家がちょっと気になりますが、これは普通の民家なんでしょうか。かなり眺めが良さそうです。

山陰本線・湯玉駅

ガードレールの向こうに山陰本線・湯玉駅のホームが見えました。湯玉駅はすれ違いが可能な構造で、これは上りホームの待合室でしょうか。
湯玉駅は、なんと駅の東西両方に駅舎があるそうで、東側の駅舎は国道に面しています。西側(旧来の集落のあるほう)の駅舎は「湯玉駅薬局」と一体になっているとのこと。駅前にはクリニックもあるようで、色々と理想的な構造に思えてきます。

鳥井ヶ峠

湯玉駅の前を通過すると、少し坂を登って、ほどなく峠の頂上にたどり着きます。この標高 41 m の峠は「鳥井ヶ峠」と言うのだそうですが、「峠」はどう読むのでしょうね(中国地方には「峠」を「たお」と読むケースが多く見られるので)。
峠はちゃんと「Pass」と英訳してあるので、これだと「峠」の読み方がわからないんですよね……(汗)。

日本海沿いにカムバック

「鳥井ヶ峠」を越えて、再び 25 m ほどを駆け下りて平野部に戻ってきました。快晴とまでは言えませんが、ところどころ青空が覗いています。
そして、再び左手に日本海が見えてきました。うっひょ~(単純な内陸民)。
JR 山陰本線をオーバークロスして……
海側のポジションに戻ってきました。

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2019年1月29日火曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (21)「絶景の千本鳥居」

国道 191 号を北上して角島大橋を目指します。吉見駅と梅ヶ峠駅の間で国道は山陰本線の下をくぐって線路の東側(内陸側)に移動です。
実は本州最西端の駅らしい「梅ヶ峠駅」の近くまでやってきました。
本州最西端の「梅ヶ峠駅」(うめがとう──)ですが、ご覧のように、割とあっさりしたタイプの駅舎です(ドラレコの動画から起こしたもので、いつも以上に画質がアレなのはご容赦を)。

全国宅配でございまーす

梅ヶ峠駅を過ぎてすぐのあたりで、かつての豊浦町域に入ります(2005 年に新設合併で「下関市」となっています)。このあたりは「サザエ」を絶賛プッシュ中なんでしょうか。
山陰本線・黒井村駅にほど近い「黒井村駅前」交叉点にやってきました。このあたりは、かつては確かに「黒井村」という村だったそうですが、1955 年に周辺の村と合併して「豊浦町」となってからも(そして「下関市」になった現在も)、駅名が「黒井村」のまま、というのは面白いですよね。

そもそも、駅名に「村」がついている時点で割と珍しいかと。

川棚温泉と川棚温泉駅の間を

更に国道を北上して、かつての豊浦町の中心地だった「川棚」にやってきました。現在も「下関市 豊浦総合支所」があります。
山陰本線・川棚温泉駅から「川棚温泉」までは 2 km ほど離れています。大正時代に「川棚温泉駅」と「川棚温泉」の間(ややこしい)を結ぶ鉄道の建設計画があったそうですが(温泉鉄道)、鉄材価格の高騰によりレールが買えなくなり、結局開通すること無くそのまま路線免許が失効してしまったのだそうです(未成線)。
現在、この「川棚交差点」から右に県道 40 号「豊浦清末線」が伸びていますが、この道路が未成に終わった「温泉鉄道」の路盤を再利用しているとのこと。言われてみれば随分とカーブの少ない、快適な道路に見えます。

山口県済生会豊浦病院

国道 191 号を更に北上すると、再び JR 山陰本線と横並びになりました。JR の向こう側に随分と立派な病院の建物が見えます。
この病院は「山口県済生会豊浦病院」で、2018 年 7 月に使用を開始した新しい建屋だったようです(撮影したのは 2017 年 12 月ですから、まだ完成前だったことになりそうですね)。

この「山口県済生会豊浦病院」ですが、元々は結核療養所として設立され、「広島陸軍第一病院小串転地療養所」や「山口陸軍病院小串分院」などを経て国立の療養所となり、その後「国立山口病院」などを経て現在は山口県済生会に管理運営を委託しているとのこと。凄く歴史のある病院のようですね。

「山口県済生会豊浦病院」があるのは「小串駅」のすぐ近くです。「川棚」と「小串」の関係はちょっと良くわからないところがありまして、見た感じは小串のほうが街の規模は大きそうに見えるのですが、「豊浦総合支所」があるのは川棚です。川棚の街は決して大きくは無いものの、他の市街地との中間地点にあるからか、役所などが置かれた……ということかもしれませんね。

絶景の千本鳥居

病院のある「小串」の集落を抜けて、更に北に向かいます。
「川棚温泉」行きの路線バスとすれ違います。少しずつ青空が覗くようになってきました。
鉄道と道路を通すために斜面を大掛かりに削ったと思しき場所にやってきました。なんと、崖の上に鳥居が見えますね。
伏見稲荷大社の千本鳥居を彷彿とさせる、大量の鳥居の並びが見えます。
そして道路の右側には謎の看板?が。
どうやら豪快に褪色した後だったようで、目一杯逆補正してこんな感じに落ち着きました。「福徳稲荷神社」と書いてあるようですね。
豊浦町の「福徳稲荷神社」は、航空写真で見るとなかなかの規模のお稲荷さんのようで、道路脇の崖の上に見えた社(「谷川稲荷」とあります)まで千本鳥居が並んでいるようです。ああ、やはり「絶景の千本鳥居」として有名みたいですね。

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2019年1月28日月曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (20)「反対!反対!危険を招く!」

下関市の「安岡」というところにやってきました。国道 191 号はここで一気に 60 度ほど右に曲がります。
民家の軒先にでかでかと「風力発電 反対!」と書かれた看板が建てられていました。何による健康被害を気にしているのか、肝心のところが見えませんが……
あらら、また同じ看板が出ていますね。どうやら「低周波による健康被害」を気にしているようです。
「反対」「反対」と言われて気持ちが沈みがちになっているところに、今度は広域情報表示版に「あなたの安易な気持ちが危険を招く」とまで……。
えー……なんだか良くわかりませんが、すいませんでした(汗)。一応スタッドレスは履いてるんですけどね。

気を取り直して

そんなこんなで、「かまぼこ直売所」「ちくわ」「おみやげ」の文字を見るとなんかホッとしてしまいます。
こちらは「COFFEE RESTUARANT」とありますが、壁面が軒並みツタに覆われている中、「COFFEE RESTUARANT」の文字だけはちゃんと見えるようにきちんと手入れしているあたり、実に素晴らしいですね。
ただ惜しむらくは、「レストラン」のスペルが間違っていることで……(汗)。

海に飢えた内陸民が通りますよ

左手に日本海が見えてきました。うぉぉぉぉぉ……!(単純な内陸民)
Google マップによると、このあたりは「七曲り海岸」と言うのだとか。近くに警察署は……無いみたいですが。

た~らこ~

この構図は全国あちこちで見られると思うのですが、海のすぐ側を国道が通っていて、JR は国道の脇の一段高いところを通っています。実に典型的な海岸の風景ですね。
ん……あれっ?
大変運のいいことに、たらこ色のディーゼルカーが走ってきました。国鉄末期にコストカットのために一色塗装になったもので、当初はボロカスに言われたものですが、今や懐かしく感じられるというのも皮肉なものですね。

本州最西端

下関市の吉見というところにやってきました。下関は広いなーとお思いかもしれませんが、いえいえどうして、これから向かおうとしている「角島大橋」も下関市だったりします(汗)。
吉見の集落を抜けて、更に北上を続けます。この先の「吉母入口」という交叉点を左折すると県道 245 号「永田郷室津川棚線」に入りますが……
どうやら「本州最西端」の「毘沙ノ鼻」に行けるようです。本州最北端の「大間崎」や最南端の「潮岬」と比べると、知名度の点ではちょっと負けてるかな、と言ったところでしょうか。

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