2018年2月19日月曜日

三江線各駅停車 (29) 「伊賀和志・宇都井」

石見川本行きの 424D は、定刻通りに口羽を出発しました。列車は程なくトンネルに入り……
トンネルを抜けた勢いそのままで江の川を渡ります。三江線の口羽から浜原までが開通したのは、なんと 1975 年のことなんです。JR 西日本エリアですと、特急「サンダーバード」が走る湖西線の開通が 1974 年ですから、三江線の口羽から浜原までは湖西線よりも新しい路線だ、ということになります。

口羽から、次の「伊賀和志」までは、わずか 1.5 km しかありません。ちなみにこの区間を車で走ろうと思うと 3.6 km もの大回りを強いられることになります。代行バスの運転士さんは大変かもしれません。

さて、三江線は最短距離で伊賀和志駅に向かいます。江の川を渡った先には……
えっ?(汗) 見た感じ個人宅に思えるのですが……
屋根にはデカデカと「ミウラ」の文字が。ミウラさんのお宅なんでしょうか。あるいはまさかのランボルギーニの代理店とか……(それは無い)。

伊賀和志駅(いかわし──)

「ミウラ」の脇を通過して、1 分ほどで次の伊賀和志です。
この伊賀和志駅ですが、広島県三次市作木町伊賀和志下原にあります。作木口江平口羽と島根県に属する駅が続きましたが、久しぶりに広島県に戻ってきました。このあたりは江の川が県境になっていて、左岸が島根県、右岸が広島県に属するため、両県の間を行ったり来たりになってしまうんですね。

例のアレ「鈴合せ」

伊賀和志駅の「三江線神楽愛称駅名」は「鈴合せ」なのだそうです。「ぶらり三江線WEB」の「神楽愛称駅名 演目解説」によると、「伊賀和志神楽団の『鈴合せ』は広島県無形民俗文化財に指定されている」とのことで、割とガチな選考理由だったみたいです。

宇都井駅(うづい──)

伊賀和志を出発すると、トンネルが大小含めて 7 つも続きます。最も長い「柳原トンネル」を抜けると、再び江の川を渡ります。
江の川を渡ると、再びそのままの勢いでトンネルに入ります。そして減速しつつトンネルを抜けると、そこそこ高い高架橋に出ますが……なんと、この高架橋の途中に駅があります。
三江線の中でもひときわ特徴的な「天空の駅」こと「宇都井駅」に到着です。ホームと待合室は、地上から 20 m の高さにあるのだとか。
宇都井駅の平均乗車人員は、2015 年の調査では四年ぶりに増加して「1 人」になったとのこと。ただ、この日はホームに列車を待つ人の姿があったほか、424D の出発をカメラに収めていた人も 2 名ほどいらっしゃいました(降車客だと思うのですが、もしかしたら違ったかも)。

例のアレ「塵倫」

天空の駅・宇都井駅の例のアレ(ぉぃ)は「塵倫」なのだそうです。この演目の登場人物は、なんと「塵倫」「高麻呂」そして「仲哀天皇」だと言うのですから驚きですね。仲哀天皇は父が「日本武尊」で妻が「神功皇后」とされていますが、日本書紀の記述をそのまま読み解くと父である日本武尊の薨去の 36 年後に生まれたことになるなど、色々と辻褄の合わない天皇の一人だったりします。
「ぶらり三江線WEB」の「神楽愛称駅名 演目解説」によると、「塵倫」は「翼のある鬼」なのだそうです。「見晴らしのいいホームで天空を駆け回る『塵倫』の気分を味わってみては。」というのが選考理由なのだとか。

駅名標

次の「石見都賀」に向かって加速を始めたところで駅名標を撮影することができた……のですが……
相変わらず残念な出来栄えに(汗)。

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