2016年6月16日木曜日

新日本海フェリー「すずらん」二度目のジュニアスイート(ガラスサッシ編)

新日本海フェリーの「すずらん」「すいせん」は、27.5 ノットの航海速力を誇る「高速船」のため、航海中は船外に出ることができません。もちろんいくつか例外はあるのですが、そのひとつが客室後端のオープンデッキです。
ここ、確か先代の「すずらん」「すいせん」だと、ジャグジーか何かがあったんですよね。新型「すずらん」「すいせん」ではご覧のとおり、割とあっさりとした空間にまとまっています。

客室後端のオープンデッキからは、船尾部に降りることができます。船客が自由に出入りできるのは手前のフェンスまでで、その先は立ち入り禁止です。屋上甲板はヘリポートとして使えるようになっているのですね。
では、レストラン「ど田舎」……じゃなくて「プロヴァンス」の右隣のプロムナードを抜けて、部屋に戻ることにしましょう。

ガラスサッシのイノベーション

航海中は船外に出られない「すずらん」「すいせん」ですが、二つ目の例外が特等客室です。デラックスルームA、ジュニアスイート、そしてスイートルームにはそれぞれ「専用テラス」があり、自由に外に出ることができます。

新型の「すずらん」はこの辺も割と改良されていまして……
ハンドルを 180 度下に回すと……
これだけでは何のことだか良くわからないですが、「テコの原理」で密閉されていた窓のロックが解放され、そのままハンドルを横に引けば……
ガラス戸を開けることができるようになります。

フェリーゆえの特殊事情

一般家庭用のアルミサッシだと、長手方向には密閉できても風圧や振動には強くないので、四六時中ディーゼルエンジンが動いているフェリーの場合、そのままでは常時ガラスサッシが「ブーン……」と音を立ててしまいます。
そのため、舞鶴-小樽航路の「はまなす」「あかしあ」では、このような特殊なクレセントを窓の上下につけて、窓を船体と完全に固定することで「ブーン……」音を防いでいました。
先代の「すずらん」「すいせん」あたりだと、クレセントの数が 5~6 箇所はあったような記憶があります。そう考えると、たかがガラスサッシではありますが、着実に進化しているのだなぁ……と、割と余計なことに感心してしまいます。

右舷部屋の特権です

ということで、窓を開けて「専用テラス」に出てみました。
窓の外には僚船「すいせん」の姿が。いつも通り、山形沖で 10:40 頃にすれ違いました。新日本海フェリーでは左側通行が慣例のようですね。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


0 件のコメント:

コメントを投稿