2015年2月28日土曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (38) 「帯広・札内」

帯広駅(K31)

閑静な住宅街™の中を帯広駅に向かっていた我らが 2429D ですが……
随分と開けてきましたね。十勝といえば「勝毎」ですが、「勝毎」ではなくて「道新」のビルがちょうど真正面に見えます。奥には「藤丸」(百貨店)も見えますね。

というわけで、定時の 14:10 に帯広駅に到着です。
2429D は、帯広駅でも 13 分間停車します。新得駅を 1 時間後に発車した「スーパーおおぞら 5 号」が 3 分後に到着するので、2429D はここで「スーパーおおぞら」を先行させます。それにしても、2429D が 81 分かけて走ってきた区間を、特急は僅か 27 分で走ってくるのですから笑えますよね(2429D は止まっている時間も長かったけど)。
「スーパーおおぞら 5 号」は 1 分停車で、14:14 に発車してしまうのですが、我らが 2429D の発車時刻は 9 分後の 14:23 です。この先のすれ違い予定などを考えての 13 分停車なんでしょうが、これまた昼ごはんの駅弁を仕入れるのにちょうどいい時間だったりもしますよね。豚丼とか美味しそうです。

そんな私は、豚丼に魂を売ることも無く(笑)、車内でじっとストイックに発車を待ったのでした。
14:23 に、2429D は予定通りに発車しました。あ、このホテルは前に一度泊まったことがありますね……。
待避線から、本線に入ります。
2~3 分ほど走ったところで、札内川を渡ります。実はなかなかの大河ですね。

札内駅(K32)

帯広市内は高架だった根室本線も、川をわたって幕別町に入ると地上に戻ります。
5 分ほどで、真っ赤な屋根が眩しい札内駅が見えてきました。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


2015年2月27日金曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (37) 「帯広貨物駅・柏林台」

帯広貨物駅

西帯広駅から 1 km ほど走ると、根室本線は新帯広川を渡ります。見えているのは廃止されてしまった貨物専用線の橋梁ですね。
程なく、操車場のような広い場所が見えてきました。ディーゼル機関車の姿も見えますね。
ここは「帯広貨物駅」という名の現役の貨物駅です。コンテナ列車が止まっていますが、さて、何を輸送しているのでしょう……?
これは貨物用の引き込み線でしょうか。その向こうには「ツルハドラッグ」「セイコーマート」「フクハラ」などが見えますね。いかにも道東らしい眺めです。

柏林台駅(K30)

帯広貨物駅から 0.6 km 先のところに「柏林台駅」(はくりんだい──)があります。
いかにも現代的な感じのする名前ですが、駅の開業も 1986 年と、このあたりではかなり新しい駅ですね。駅の南側に「柏林台」という団地があり、そこから命名されたもののようです。

柏林台駅は、国道 38 号と 241 号バイパスの交差点のほぼ真上にあることから、単線ながら高架化されています。
この駅は開業当初から無人駅で、運賃表も簡易なものしかありません。
柏林台を出発すると、しばらく国道 38 号沿いを走るのですが……電車の車内からでもこれだけのインパクトがあるのは流石ですね。
柏林台から 1 km ほどの地点で、根室本線は国道と離れ、右にカーブしてゆきます。釧路行き 2429D は閑静な住宅街™の中を帯広駅へと向かいます。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


2015年2月26日木曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (36) 「西帯広」

西帯広駅(K29)

大成を発車すると、すぐに緩やかな右カーブに差し掛かります。このカーブを曲がり終えると、しばらく真っ直ぐな線路が続きます(それほど長くは無いですが)。

日本甜菜製糖専用線

窓の外に、線路の跡が見えてきました。
実は、ちょうどカーブを曲がり終えたところに「日本甜菜製糖」の工場があるのですね。この工場から帯広の貨物駅まで、日本甜菜の子会社である「十勝鉄道」が貨物列車を運行していました。

残念ながら諸事情により、この「日本甜菜製糖専用線」での貨物列車の運行は 2012 年 5 月で終了となり、今はレールも外されてしまったようですが……
まだレールが残っているところもあるようですね。

次の西帯広駅が近づいてきました。踏切にもレールは残されていますが、線路を横切る形に簡単な構造の柵が設けられていますね。

駅舎

まもなく西帯広駅に停車しようかというところですが、我ながら見事なまでに中途半端なアングルですね……(汗)。
線路の向こうに見えるのが、西帯広駅の駅舎です。駅舎とホームの間に見えるのが、日本甜菜製糖(と日鉱日石エネルギー)の貨物専用線ですね。
この駅舎と「西帯広」というネーミングから考えて、比較的最近になってできた駅かな? と思ったのですが……
実は、1907 年に「伏古駅」として開業して、1954 年に「西帯広駅」に改称された、すんごく歴史のある駅だったのでした。

謎の石積み

おや? この石積みは何でしょう……。ホームのように見えなくも無いのですが……
その後もしばらく、貨物専用線とくっついたり少し離れたりしながら並走するのですが……
踏切には、このように貨物線側に柵が設けられてしまっています。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


2015年2月25日水曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (35) 「御影・上芽室信号場・芽室・大成」

御影駅(K26)

御影で無事「スーパーおおぞら 8 号」とすれ違ったので、次の芽室駅に向かいましょう。
そうそう、この「御影」という駅名、もともとは「佐念頃」(さねんころ)という駅名だったのですが、大正11年に「御影」に名を改めています。北海道駅名の起源には、改名に至った経緯を「ごろが悪いので」と流していますが、函館本線の「ニセコ駅」と同様に、戯れ歌のネタにされてしまったから……が正解のようです。

上芽室信号場

清水町と芽室町の町境はなかなか不思議な形をしているのですが、ちょうど根室本線が芽室町に入る手前のところに「上芽室信号場」があります。Wikipedia によると、この信号場は一線スルー構造では無いとのこと。

こういった信号場(や駅)を地道に一線スルー構造にしていけば、特に無理をすることなく特急列車の所要時間を多少なりとも縮めることができる筈なんですけどね。先立つものの問題なのでしょうが、地道に改良が進めばいいのになぁ、と感じます。

芽室駅(K27)

御影から芽室までは 10.6 km を 10~11 分かけて走ります。2429D は御影を 13:16 に発車しましたが、次の芽室は 13:44 発……ということで、なんと今度は 17 分停車となりました。

ここは芽室町の中心駅だけあって、駅舎もなかなか凝った造りになっていますね。
跨線橋の向こうには……ショッピングセンターが見えます(!)
このショッピングセンターは「めむろーど」と言うのだそうです。なんとスーパーマーケットの「フクハラ」を中核店としつつ、本屋や衣料店、花屋、靴屋、薬局などのテナントが入っているのだとか。
各地の商店街が郊外型ショッピングモールに押されて衰退していると言われますが、ここでは地元商店街と町や商工会が組んで自前でショッピングモールを作ってしまった、ということのようですね。かなり画期的な取り組みだと思うのですが、成果はいかほどなのでしょうか……?
さて、芽室で 17 分も待たされる羽目になったのですが、今回は「スーパーとかち 6 号」の到着待ちでした。御影ですれ違った「スーパーおおぞら」は割と速達型でしたが、「スーパーとかち」は芽室や十勝清水、占冠や新夕張などにも停車する地元密着型特急なんですね。

大成駅(K28)

芽室駅を出発すると、すぐに美生(びせい)川を渡ります。緩やかに左にカーブしたと思うと……
あれっ? もう次の駅ですか。
……どう見ても、単なる道路にしか見えないのですが、ホームと駅舎は反対側だったもので。大成駅は芽室駅からわずか 2.1 km のところにあるのですが、近くに芽室高校があるとのことで、学生が使わない時間帯は通過する列車もあるようです。

Wikipedia に面白い記述を見つけました。

  • 乗降客のほとんどが芽室高校の通学生であるため、登下校の時間帯しか列車が止まらなかったが、2007年10月1日のダイヤ改正から、北海道芽室高校生徒会の働きかけによって停車本数が拡大し、半数以上の列車が止まることとなった。
(Wikipedia 日本語版「大成駅」より引用)
おおお、芽室高校生徒会、なかなかやるじゃないですか(笑)。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


2015年2月24日火曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (34) 「新得・十勝清水・平野川信号場・羽帯・御影」

新得駅(K23)

新得駅の「のりかえ案内板」と書かれているところに、「列車時刻表」が掲げられています。新得駅は根室本線と石勝線の乗換駅なので、仮に落合からトマムに行きたい場合は、一度新得駅までやってきて、ここで乗り換えないといけません。

ちなみに、落合からトマムまでは、鉄道だと 1 時間以上かかりますが、車ならおよそ 20 分で移動できます。距離が 16.4 km しかありませんからねぇ……。
それはそうと、この時刻表、ちょっと面白いですね。乗換駅の時刻表は、たとえばこんな風に、路線別に 3 つ(以上)に分けられているのが一般的です。
ところが、新得駅の時刻表は、根室本線(上り)と石勝線の時刻が同じ枠内に記されています。実は、「普通列車 = 根室本線」で「特急列車 = 石勝線」という暗黙の法則性があるので、わかる人が見たら一目瞭然だったりするんですよね。

そして、ホームの先の方には、謎のオブジェが。……何なんでしょうね、これは。
あっ、そうそう。この新得駅で駅ナンバリングのプレフィックスが「K」に変わりました。これは「Kushiro」の「K」なのだそうです。

十勝清水駅(K24)

12:49 に新得を出発した 2429D は、国道と並走しながら次の十勝清水を目指します。
辛うじて「十勝清水駅」の文字(厳密には、文字の上半分)が見えるでしょうか……(汗)。

平野川信号場

十勝清水駅と、二つ先の御影駅の間には、昭和 33 年に開業した「羽帯駅」があるのですが、なぜかその羽帯駅のわずか 1.3 km 手前に「平野川信号場」があります(昭和 40 年開設)。

この平野川信号場も列車交換(すれ違い)用の信号場なのですが、羽帯駅に交換設備を設けてしまうと、御影に近すぎて無駄が大きい……と判断されたのかな、と思います(十勝清水から羽帯まで 7.5 km、羽帯から御影までは 3.0 km)。

十勝清水から平野川信号場までは 6.2 km で、平野川信号場から御影までは 4.3 km ですから、決して「中間点」とは言えないのですが、羽帯よりは中間点に近いかな……といった感じで。

なお、この平野川信号場は、この辺りでは珍しく一線スルー構造になっています。そのため、すれ違う必要がなければほぼフルスピードで通過できるようになっています。

羽帯駅(K25)

平野川信号場から 1.3 km で、次の羽帯(はおび)駅です。
見事なブレっぷりで申し訳ありません。この写真、実は立体視できるようになっていまして……(もちろんウソです)。

この羽帯駅は昭和 33 年に開業した、比較的新しい駅なのですが、御影や十勝清水とは違って駅前に集落らしい集落がありません。どうやら利用客も低迷している(一日 2~3 人という話も)ようで、根室本線の普通列車も通過するものもあるのだとか。

現在乗車中の釧路行き 2429D は、ある意味「マニア向け」の列車なのですが、やはりその辺は心得ているのか、しっかりと羽帯駅にも停車してくれます(もしかしたら、最近のダイヤ改正で停車するようになったのかも知れません)。

御影駅(K26)

御影は清水町南東部に位置する、割と大きめの集落です。1956 年までは「御影村」という独立した村でした。

羽帯駅からは 5 分ほどで御影に到着です。
御影駅も 1984 年に「国鉄合理化」の一環として無人化されていますが、かつては貨物の取り扱いもあったくらいの駅でしたから、駅舎もそれなりに立派なものです。
日本の鉄道は基本的に左側通行ですが、2429D はなぜか右側の線路に入って行きました。どうやらここで対向列車とすれ違うようです。しばらくカメラを構えて待っていると……
おおお! スーパーおおぞら 8 号がばひゅーん!と通過していきました。この御影駅も(平野川信号場と同じく)一線スルー構造になっているようで、通過列車はほぼフルスピードで通過できるみたいですね。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International


2015年2月23日月曜日

函館~根室 各駅停車の旅 (33) 「広内信号場・西新得信号場・新得」

広内信号場

落合と新得の間には 4 つも信号場があるのですが、落合から数えて 3 つ目に当たるのが「広内信号場」です。北海道はアイヌ語に由来する地名が多いので、「内」は「ナイ」と読む場合が多いのですが、ここは「ひろうち」と読みます。

道南にも「知内」と書いて「しりうち」と読むところがありますね。

このあたりの広い土地は牧場の遊牧地として使われているようで、車窓からは草を喰む牛の姿も。

西新得信号場

新狩勝信号場から広内信号場に向かっては、ずっと南に向かって坂を下っていたのですが、広内信号場の先で 210 度近い大カーブ(オメガカーブ?)を描いて、その後はしばらく北上します。再び新得町市街地の真西に達したところに「西新得信号場」があります。

新得駅(K23)

市街地のすぐ北にそびえる「新得山」をトンネルで抜けると、まもなく「そばの町」の新得です。
狩勝峠を越えてきた国道 38 号が見えてきました。根室本線は国道 38 号に寄り添うように近づいていきます。

狩勝実験線?

かつての根室本線も、国道沿いのルートを通っていました。その跡地は国鉄の「狩勝実験線」として各種の実験(主に列車事故や火災に関する実車実験)に供されてきましたが、やがて実験線もその役目を終えて、今では遊歩道として整備されています。ん、この橋はもしかしてその跡でしょうか?
釧路行き 2429D がゆっくりと速度を落としてゆきます。新得駅はもうすぐですね。

そばの町の駅蕎麦屋さん

落合を出発してから 25 分後、新得駅のホームが見えてきました。
ようやく新得駅に到着です。
新得駅では 3 分間停車します。その道の通の人は、この 3 分間を利用してホームのお蕎麦屋さんでそばをテイクアウトするのだとか……(そばをテイクアウトするというのは流石に思いつかなかったなぁ)。
お蕎麦屋さんの前で駅員さんがムーンウォークしてました(ウソ)。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International