2014年8月5日火曜日

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道東の旅 2013/春 (59) 「みんなの情熱で『りくべつ鉄道』は今日も走る」

 

「道の駅」じゃなくて「鉄道の駅」

さてさて。陸別の「道の駅」にやってきた筈でしたが、これはどう見ても「鉄道の駅」に見えます。
しかも、よーく見ると車両の姿も見えます。
跨線橋の向こう側にはプラットホームも見えます。
既に廃止されたはずの「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線・陸別駅」の駅名標も見えますね。

ええっ!?

……っと、ここまではいいのです。何がいいのかはとりあえずさておいて(ぉぃ)、いいんです! ところがですね……。

ただならぬ気配を感じて、ふと跨線橋の下を見てみると……
えっ? あれっ……?
どう見てもディーゼルカーなんですが、これがまた結構な速度で走っているのです。ディーゼルカーは「キィーッ」というブレーキ音を出しながらホームの端で停車しました。これは一体……?

まさかの「運転体験」

意外な展開に首を傾げながら、跨線橋のほうに歩いて行くと……
そこにはこんな案内が。
トロッコ体験」はいいですよね。驚きなのはその下の「運転体験」の文字です。なんと、この陸別駅では、廃止されたふるさと銀河線の駅施設や車両を利用して、実際にディーゼルカーを「運転」することができるのだそうです。

詳しくは http://business4.plala.or.jp/rikutetu/top.htm まで。

なるほど、営業中の線路であれば素人が「運転」できてしまうと大変なことになりますが、もはや廃止されてしまったのであれば、諸々の法的な制限は緩くなりますよね。それを逆手にとって……と言う表現が適切かどうかはわかりませんが、凄いことを考えついたものです。

みんなの情熱で「りくべつ鉄道」は今日も走る

陸別町は「日本一寒い町」として絶賛売り出し中で、実際に一番寒い時期に居宅を貸し出して、実際に住んでもらって寒さを体験してもらう「日本一の耐寒生活体験」なんてイベントを行ったりしていますが、これは話題性こそあれ、年間を通しての観光客の増加には直接結びつかないような気もします。

そこで、廃止されて不良資産になってしまった陸別駅と周辺の線路を使って何かできないか、と考えたのでしょうね。ここで陸別町の方々が賢明だったのは、下手に蒸気機関車などを持ってくるのではなく、既存の資産(ディーゼルカーや線路、あるいはそれらを維持管理する技術)を活かしてお客さんを楽しませよう!と考えたところかな、と思います。

Wikipedia の「陸別駅」の項目には、「廃止後の状況」として、

  • 2008年(平成20年)4月より旧駅構内は、陸別町商工会の主導で鉄道保存展示施設である「ふるさと銀河線りくべつ鉄道」として気動車の運転体験、乗車体験等ができるようになっている。期間は4月下旬 - 10月下旬の第二・四土日。
(Wikipedia 日本語版「陸別駅」より引用)
と記されているのですが、「ふるさと銀河線りくべつ鉄道ホームページ」によると、期間中は火曜日と水曜日を除いて連日営業しているみたいですね。平日にどの程度の来客があるのかは興味深いですが、少なくともそれだけの体制を維持できるという判断なのでしょうね。この取り組みはかなりユニークなものだと思うので、応援していきたいです。

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