2014年5月7日水曜日

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会津鉄道の旅(その3)

 

東武鬼怒川線は、下今市を出発するとすぐに右に曲がって川を渡ります。この川は「大谷川」だそうです。
川を渡ると、すぐに次の駅に到着します。大谷向駅なんですが……
「大谷向」で「だいやむこう」と読ませるのだとか。ちなみにさっきの「大谷川」も「だいや──」と読むのだそうですね。宇都宮のあたりでは「大谷石」という石材が産出しますが、これは「おおやいし」なので、うん、関係は無さそうですね(だったら書くな)。

日光か鬼怒川か

大谷向駅を出発して 17 分ほどで鬼怒川温泉駅に到着です。
あ、ここにもスペーシアが停まっていますね。浅草からは東武日光にも鬼怒川温泉にも直通の電車が走っているのですが、素人考えで想像を述べると、今は鬼怒川線方面のほうが集客力があるんじゃないかなーと感じます。実はこの日、浅草から乗車した快速電車も下今市で分割されて、半分は鬼怒川温泉の先の会津田島駅まで行くんですよね。

だったら最初からそっちに乗ればいいじゃないか……という話もあるのですが、いや、それだと「会津マウントエクスプレス」に始発から乗れないし……などと。ま、いいじゃないですか(誤魔化したな)。最終的に時間が変わらないなら、東武日光駅に立ち寄れるだけお得な感じもしますし。

ある意味ノスタルジックな

さて。鬼怒川温泉と言えば、割と古くから開けてきた温泉街……というイメージがあるのですが、確かに車窓から眺めてみても……
ちょっと年季の入ったっぽい建物や、
頑張って増改築を繰り返しましたよー、と言った感じの建物などが目につきます。平たく言えば「ひなびた感じ」ですね。あまり華やかでは無い印象を受けるかもしれませんが、こういうのも嫌いじゃ無いですね。

ここから野岩鉄道

鬼怒川温泉駅を出発すると、4 分ほどで鬼怒川公園駅に到着。更に 5 分後に新藤原駅に到着です。
あ、浅草から東武日光まで乗車した快速電車と同じ形の車両が停まっていますね。東武鬼怒川線はここが終点で、ここから会津高原尾瀬口駅(すごい駅名だ……)までは第三セクターの野岩(やがん)鉄道となります。
「やがん」とは耳慣れない名前ですが、「下国」(現在の栃木県)と「代国」(現在の福島県会津地方)を結ぶ鉄道なのでこの名がついたのだとか。株主構成もなかなか面白くて、福島県、栃木県のほかに東武鉄道や日光市などが名を連ねているようです。詳細を Wikipedia から拾ってみましょう。

日本鉄道建設公団建設線で、国鉄線の日光線今市駅と会津線会津滝ノ原駅とを結ぶ路線である野岩線のうち、建設が進んでいた藤原 - 会津滝ノ原間が国鉄再建法の施行により工事が凍結されたことに伴い、同線を引き受けて運営するために設立された(名称はすべて当時)。
(Wikipedia 日本語版「野岩鉄道」より引用)
今市と会津田島の間は大正 11 年(1922 年)から鉄道の建設が計画されていたそうなのですが、実際に着工されたのが昭和 41 年(1966 年)で、おそらく数年で工事が凍結されたのだと思われます。

そんなわけで、日光から会津に抜ける路線の建設は両県の悲願だったと言えそうですが、一方で東武鉄道は下今市から新藤原まで独自に進出していて、会津への延伸は商圏の拡大に繋がるということで利害が一致し、第三セクターの「野岩鉄道」という形で実現にこぎつけたのだと思います。JR 色が薄い(ほぼ皆無?)な第三セクター鉄道は、割とユニークな存在かもしれません。

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