2012年5月2日水曜日

泰緬鉄道乗車記 (12) 「戦場にかける橋!」

クウェー河橋梁駅

「クウェー河橋梁駅」には、このような売店(兼トイレ?)があったり、
なぜか帽子や服を売っているお店があったり、
結構な賑わいを見せています。

どこの国の人かなー?

お、デジカメを持った観光客っぽい方のご登場です。
去りゆく列車を撮影されていますねー

戦場にかける橋!

さぁ、いよいよ「戦場にかける橋」を渡ります!
右側には爆弾のオブジェ?がありますね。500 kg 爆弾か 1t 爆弾か……。

丸みを帯びたアーチ橋

「メクロンの永久橋」は、丸みを帯びたアーチ橋なのですが……
おっと。凄いところで見ている人がいますね。
実は、この橋は鉄道車両と人との共用橋なのです。ナムトク線を走る列車は一日に 3~4 往復しか無いので、列車が来ない時は人道橋として使用されています。

橋桁の形が変わった?

列車は「戦場にかける橋」を行きます。……あれ? さっきと橋桁の形が違うような(わざとらしい)。
実は、この「クウェー河橋梁」、オリジナルは全スパンで丸みを帯びたアーチ橋でした。ところがビルマ戦線の状況が悪化するに伴い、「メクロンの永久橋」は連合国軍にとって格好の爆撃ターゲットとなります。

鉄橋を破壊すれば列車を走らせることはできないわけで、軍用鉄道の輸送力を麻痺させるにはこれほど手っ取り早いターゲットは無いわけです。もっともそれは日本側も百も承知で、そのために「永久橋」の上流に「仮橋」を作って冗長性を確保していたわけですが。

結論から言いますと、連合国軍の飛行機が落とした爆弾が橋の中央部に命中、ほぼ 3 スパンが吹っ飛ばされてしまったのでした。列車は木橋経由で運転を続けつつ、「永久橋」の修理が行われます。修理は「重構桁」と呼ばれた構造のトラス桁を渡すことで行われたと言われます。

現存する中央部分(爆撃された部分)のトラス橋は 2 スパンのもので、

現在のクウェー川鉄橋は、一部に橋脚の間隔とトラスの形が異なる部分があるが、これが爆撃で破壊された箇所である。オリジナルは曲弦ワーレントラス橋梁であるが、修復箇所は平行弦トラス橋梁に変えられている。この修理は、戦後賠償の一環として横河橋梁と日本橋梁が担当している。
(Wikipedia 日本語版「クウェー川鉄橋」より引用)
とのことです。オリジナルの曲弦ワーレントラス橋(というのをさっき知った)のほうが優美な造形で素敵に思えるのですが、やや無骨な形で再建?されたおかげで、この橋を巡る歴史が詳らかになって良いですね。

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