隠岐路を急ぐ、そのわけは?
この日は、「隠岐ジオパーク」の美味しい部分(島後エリア)をガイドの S さんに案内して頂くという趣向でした。今回の旅程では、島後を観光できるのは事実上この日が最終日で、S さんも本業がお忙しい上に副業もお忙しいとのことだったので、「とりあえず半日で」ということでお願いしていました。S さん曰く、「午後から NHK の番組の準備をしないといけない」とのこと。こんな感じで、本業のみならず副業のほうでもお忙しいようです。
そんなわけなので、短時間でいろんなところを見て回ろう! という結論に達しました。S さんと合流したのが 8:30 で、「佐々木家住宅」「津ノ目島」「隠岐片麻岩」「黒島」「浄土ヶ浦」そして「トカゲ岩」を見学して、時間は未だ 10:30。ああ、なんと効率の良いツアー?なんでしょう。
まぁ、こうやって時間に追われながらあちこち見て回るというのは、この地にあってはちと邪道なのかも知れませんけどね。そして、その僅か 2 時間の話題で記事を 7 本も量産してしまうというのも、我ながら相変わらずだなぁと思います。引き続き生暖かく見守って頂けますと幸いです。
またしても「あじさい」
さて、本題に参りましょう。「トカゲ岩」を見に行くために車を駐車場に停めていたのですが、そこで見かけたものが……。はい。竜飛岬の階段国道でもおなじみの(←)「あじさい」です。このあじさい、見た目はふつーのあじさいですが、実はちょっとひと味違います。「ひと味違う」と言っても、毒性が強いとかそーいったものではありません(いや、毒性の強弱は未確認ですが)。
次の目的地へ
では、「トカゲ岩」はここまでにして(前述の事情もあるので、あまりポイントごとに時間をかけられないのです)、次なる目的地に向かいます。来た道を引き返して、次はこちらに向かいます。大山神社(旧・布施村)
辿り着いた先は……ご覧の通り、何とも素朴な造りの鳥居がある神社です。
どうやらこの神社は「大山神社」というみたいですね。
隠岐諸島にはもの凄い数の神社があるのですが、「大山神社」は島前の西ノ島町にもあるらしく、ググるとそちらがヒットするかと思います。今からご覧頂く「大山神社」は、島後・隠岐の島町、旧・布施村に存在する神社です。
眼前に聳える御神木
では、境内に入ってみましょう……。参道?の左右には灯籠が並び、そして眼前には……御神木があります。
御神木にはカズラが巻かれています。注連縄の代わり?でしょうか。
この御神木の杉は、樹齢約 800 年なのだそうです。
……以上です(←)。なんとこの「大山神社」、社務所どころか本殿も何もありません。御神木オンリーという、なんとも天晴れな構成です。
「巨木萌え」の原点
御神木、言い換えれば「御柱」をあがめる祭としては、長野県の諏訪大社における「御柱祭」が全国的に有名だと思いますが、そのベースとなる「巨木信仰」が、少なくとも隠岐では、今もこのような形で昔と変わらず受け継がれている……といったことになります。地図を見て頂けるとお判りかと思いますが、実はこの「大山神社」は、旧・布施村の中心地(浄土ヶ浦のあたり)とそれほど遠くありません。山の奥深くで巨木信仰の習慣?が受け継がれているケースもありそうですが、ここでは毎年カズラを巻く神事が行われているなど、「人里に根付いた巨木信仰」とも言えそうで、なかなか興味深い存在です。
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