原燃サイクルとかプルサーマルとか
原発関連の展示の中で、個人的に気になったものをピックアップしてご紹介します(というのも、自分が「ふーん」と思ったものしか写真に撮っていなかったもので)。まずはこちら。いわゆる「原子燃料サイクル」と「プルサーマル」の類似点と相違点を図示したもの、でしょうか。この辺はわたしもかなり理解が怪しいので、いずれどこかできちんと勉強しないといけませんね……。
その隣には、人によってはアレルギー発作を起こしそうな写真ですが(すいません)、
「低レベル放射性廃棄物」の山、です。説明文を拡大すると……
なるほど。「六ヶ所村」で処理がなされるのは「低レベル放射性廃棄物」なんですね。あ、あくまで「客観的事実」を述べているだけで、「低レベルだから大丈夫」などと考えているわけではありませんので念のため……。
低レベルとか高レベルとか
で、「低レベル」があれば「高レベル」もあるわけですが、「高レベル放射性廃棄物」をどう処分するのか、具体的な方法が記されています。「ガラス固化体」というヤツですね。
廃棄物(ガラス固化体)は、30~50 年程度冷却のために地上施設で貯蔵・管理した後、地下 300m より深い安定した地層中(岩盤)に処分します。
と書いてあります。冷やすのに「30 年から 50 年」というのも相当びっくりするわけですが、その廃熱?がどう再利用されているかがもっと気になりますね……。
ビールの単位は「東京ドーム」
さて、ビールの単位はご存じの通り「東京ドーム」ですが、北海道における「高さ」の単位は「さっぽろテレビ塔」だということがこの展示からは窺い知れます(←)。テレビ塔の高さの倍以上を地下に掘り進んだところに何があるかと言えば、
「高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)」が埋められる、ということのようです。
10 万年スパンの自転車操業
高レベル放射性廃棄物の最終処分場としては、フィンランドの「オンカロ」が建設中で、ここが「世界で唯一」だと聞きました。この展示を見て「あれ?」と思ったのですが、どうやら「オンカロ」に埋蔵するのは「使用済み核燃料」とのことで、使用済み核燃料の最終処分場が、現時点で世界中に「オンカロ」のみ、ということのようです。確かに、他に計画されているのもカナダとスウェーデンのみで、どちらも licence application 2011 とあります。licence application と言っても、ライセンス管理のアプリケーションじゃないですよ。日本語だと「許可申請」といった意味です。まだ着工はしていないと考えるべきなのでしょうね。
それにしても、こうやって見てみると、人類は「10 万年スパンの自転車操業」をやらかしているんだ、ということになりますね。以前に、大前研一(かつて日立製作所で高速増殖炉の設計に携わったこともあり、原子力開発には推進的)の本を薦めて下さった方がいらっしゃったのですが、その方は「人類が高レベル放射性廃棄物の適切な処理技術を持ち合わせていない以上、原子力開発には反対だ。その点では大前研一の意見には同調できない」と断言されていました。
こういった「プリンシプルのある意見」は心地の良いものですね……。
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