2011年1月21日金曜日

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北海道・東北の旅 2010/夏 (40) 「日本唯一の『できちゃったダム』」

 

「三航北国日誌」第 40 回です。今回はいつになく社会派な内容でお届けします(←

お察し下さい

さてさて……。3 日間(厳密には、Day 1 は大半がフェリーでの移動だったのですが)を走り終えて、通算走行距離は約 647 km に達しました。
表示が 653 km になっているのは……お察し下さい(要するに撮影し忘れ)。それにしても、札幌よりは涼しいと思われる平取でも摂氏 26 度です。去年の夏は本当に暑かったんですねぇ……。

良心を感じます

さて、この日は 10 時に某所(どこだ?)を訪問する予定だったのですが、またしてもびみょうに時間が余ったので、時間稼ぎ……いや、暇つぶし……? どっちも同じか。えー、その、近所をうろうろすることにしました。
まずは「沙流川」の看板をパシャリ(死語)と。北海道の河川標識には、多くの場合、川の名の由来が記されています。郷土の歴史を識るという意味で大変良い試みだと思いますが、たまーに疑問符が付くようなことも書いてあるのだとか。この「沙流川」の説明は、定説を紹介するに留まっているところに良心を感じます。

おお、これは……!

この「沙流川」の看板は、旧国道の平取橋近くで撮影したものです。
ちなみにこの写真、よーく見ると変なものが映り込んでいます。
さて、これは何でしょう? 詳細はまた後ほど! すていちゅーんど!

人生いつかは行き止まり、人間万事塞翁が馬

とりあえず、まだ 1 時間近く余っているので、まずは対岸から二風谷ダムに向かいます。
「この先行き止まり」と言われようが気にしてはいけません。人生いつかは行き止まりです。を、なんかいいこと言った(←

とりあえず二風谷ダム

やがて、沙流川の氾濫原の向こうに、小学校のような建物が見えてきます。
白々しい前振りで失礼します。実はこの「小学校のような建物」が、「二風谷ダム」そのものです。
数日来の長雨で、沙流川の水も随分と不透明なものになってしまっていますが……。

クローズアップ!

よりダム堤に寄って、クローズアップしてみます。
更にズームしてみますと……
意外なところに車が止まっています。でも、こうやって見てみると、やはり「ダム」を名乗るだけあって、そこそこ大きな建造物であることがお判りいただけるかと思います。

日本唯一の「できちゃったダム」

この「二風谷ダム」の建設に際しては、萱野茂さんと貝澤正さんを中心に反対運動が繰り広げられ、両氏はダム建設予定地の明け渡しを徹底拒否した結果、土地は強制収用されてしまいます。

この強制収用が違法であるとして訴訟を起こしたところ、最終的には「工事のための土地取得などはアイヌ民族の文化保護などをなおざりにして収用を行ったことにより、土地収用法第20条3号の裁量権を逸脱している」との判断が示されます。これはつまり、「二風谷ダムは違法に建設されたダムである」ということになります。しかしながら同時に「でもダムはできちゃったから、もうしょうがない」として現状復旧には応じられない、という形で決着したそうです。

そうですねぇ、確かに「できちゃったものはしょうがない」のも事実なので、この話はこの辺にしておきましょうか……。C'est la vie. です。

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