無意根山(むいねやま)
(典拠あり、類型あり)
定山渓と羊蹄山のちょうど中間あたりにある山です。名前の由来ですが、明治時代に来道した Jose Domingo という植物学者がこの地を訪れ、その景色の雄大さに "¡Muy bien!" と連呼したのが由来だとされて……ません(←)。Lo siento.もともとは、muy-ne-sir で「簑・のような・山」という意味なのだそうです。スペイン語で "muy" は「t(ry
喜茂別(きもべつ)
(典拠あり、類型あり)
羊蹄山の東麓の町で、ここから 10 km ほど南西に行くと留寿都村です。喜茂別には路上に記念写真を自動撮影してくれる装置(←)があります(ただし有料)。意味ですが、kim-o-pet で「山奥・にある・川」なのだそうです。……このあたりの地名解にはブレが無くて良いですねぇ。サクサク進みます。ちなみにお隣のルスツは ru-sut で「道の・根もと」ではないかとのこと。この場合の「道」は「峠道」と解釈できるようです。
徳舜瞥山(とくしゅんべつやま)
(典拠あり、類型あり)
現在は(もちろん北海道の)伊達市域の一部になっていますが、もともとは「大滝村」という名前の村で、さらにその前は「徳舜瞥村」という名前だったそうです。地名としての「徳舜瞥」は既に過去のものとなっているようですが、山の名前として健在です。さすがに「徳舜瞥村」では読めない人が多かった……のかも知れませんし、それ以上に書くのが面倒、ですよね。由緒ある地名を残してもらいたいと思う反面、あまりに画数が多い地名は改称されても仕方なかったのかな、などと *時期が時期だけに* 思ったりします(今は「かな漢字変換」という文明の利器がありますが)。
隣の「ホロホロ山」も気になりますが、それはさておき……。意味ですが、永田方正翁は「Tokushish ush pet トクシシュ ウㇱュ ペッ」として「鯇(アメマス)多キ川 春日今尚多シト云」と解しています。閉音節の「s」を「シュ」と綴り、発音をリエゾンしないという永田翁の有名な悪癖を修正するとトクシシュシペッとなるのでしょうか。
やたらと「シ」と「シュ」が多くてシュラシュシュシュ、といった感じですが、山田秀三さんも大枠では同意見のようで、tukusis-un-pet で「あめます・いる・川」ではないか、とされています。カタカナで綴ると「トゥクシシュンペッ」ですが、もしかしたら「シ」が落ちて「トゥクシュンペッ」となるのかも知れません。であれば、そのまんまですね!
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