2010年9月16日木曜日

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春の道央・道北の旅 2010 (97) 「1860 ミュンヘンと 1972 ミュンヘン」

 

ロンドン・モスクワ・パリ・ニューヨーク

そんなわけで、札幌に「ミュンヘン大橋」があるのは何故? というお話でした。それはもちろん、札幌とミュンヘンとミルウォーキーには切っても切れない縁があるからで……(増えてる増えてる)。

「ミュンヘン」というキーワードから想像されるものは何でしょうか。バイエルン・ミュンヘンあたりでしょうか。バイエルンではなく1860 ミュンヘンが頭に浮かんだ貴方は結構な通かとお見受けしますが、かつて Thomas Haesler が所属していたらしいですねー。ヘスラーと言えば AS ローマに所属していたイメージが強いのですが、あの頃は初代?プリンチペこと Giuseppe Giannini がいましたねー。Walter Bonacina とか Ruggiero Rizzitelli とかも懐かしい……! あれ? 何の話をしていたんだか……。

ミュンヘンと言えば……

そう、ミュンヘンと言えばミュンヘン一揆、じゃなくて……ミュンヘンオリンピックです。ミュンヘンオリンピックと言えば、ミュンヘンオリンピック事件があったことで有名ですが……これ以上本筋からずれてしまうとさすがにマズイので、この辺にしておきましょう。

ミュンヘンと札幌は、同じ 1972 年にオリンピックを開催したということもあって、姉妹都市になったのだ、ということだと思います。もちろんビールつながりもあるんでしょうけど、ミルウォーキーとは格が違います(言い切った!)。

北東向き徒歩15分

さぁて、そんなミュンヘン一揆……じゃなくてミュンヘン大橋を渡って、そのまままっすぐ西に向かうと「北海道神宮」のあるあたりにやってきます。
なんと、「北海道神宮」なんてものが……あるらしいのですね(失礼!)。明治に入ってからの皇国ニッポンは各地に神社を建立しましたが、ここもその例に漏れず、もともとは「札幌神社」という名前で建立され、レベルアップ(←)を重ねた末に、昭和 39 年に「北海道神宮」に改名した、ということだそうです。

北海道神宮(ほっかいどうじんぐう)は、北海道札幌市中央区にある神社。
北海道の開拓当時樺太・千島に進出を進めていたロシアに対する守りということで、大鳥居が北東を向いている。
(Wikipedia 日本語版「北海道神宮」より引用)
ふむふむ……。「北東」と言えば「鬼門」に当たるわけですが、あえて大鳥居(正門、ですよね?)を鬼門に向けるというのは何とも不思議な話です。

また、大鳥居が東側に向いている、数少ない神社の一つである。
(Wikipedia 日本語版「北海道神宮」より引用)
おいー、どっちやねーん!!

鬼門は清浄に

ちなみに、脚注として「他に大鳥居が南に向いていない神社は靖国神社鹿島神宮しかない」とあります。まぁ、物事には例外がつきものですが、その「例外」に隠された意味を探ってみるのも面白そうです。

o 鬼門は忌み嫌われるという云れの他に、逆に神々が通り抜ける方角、あるいは太陽が生まれる方位(生門)であるために清浄の気を保たねばならぬという考えもある。
(Wikipedia 日本語版「鬼門」より引用)
これで思い出したのがロルンプヤㇽの話で……。アイヌの世界観では東方神……じゃなくて「東方上位」の考え方が存在しています。例えばチセ(家)を建てる場合でも、「東側の窓」は神様専用なので、人が出入りしてはいけないのはもちろん、窓越しに話しかけたり、外から中を覗くことすら御法度なのだとか。「神々の通り道」であるから、というのが東側の窓にまつわる禁忌の理由なのだそうです。

この「神々の通り道」という理屈と、先ほど引用した「鬼門」における「神々が通り抜ける方角」という考え方が奇しくも一致しているのが面白いところです。北海道神宮(札幌神社)の大鳥居が北東を向いているのが、大国ロシアへの要としての意味以外にも、「アイヌの神々を招き入れたい」という意味が隠されていたりしたら面白そうですね。

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