倫敦莫斯科巴里紐育
北海道の地名は、アイヌ語にむりやり漢字を当てはめたものが多いので、どうしても「難読地名」が多くなってしまいます。もっとも、これはアイヌ語だけの問題ではなく、「倫敦」や「巴里」など、海外の地名にむりやり漢字を当てはめた時にも、珍妙な当て字が並ぶことになります。「羅府」や「桑港」に至っては、もはや暗号の域に達したと言っても過言ではありません。音威子府も留辺蘂も
……で、「北海道の地名って難読なものが多いよね」という話に戻るわけですが、例えば「倶知安」「音威子府」「弟子屈」「留辺蘂」といったあたりであれば「読めるよ!」という方もいらっしゃるかも知れません。いずれも駅の名前なので(改称されたものもありますが)、「難読駅名」としてご存じの向きも多いかと思います。さらにマニアックなところに行くと、「秩父別」「北一已」といったところに辿り着きます。これはさすがに一部の方しか読めないと思いますので答を書いておきますと、「ちっぷべつ」「きたいちやん」と読みます。
まずは花畔から
このように、鉄道(国鉄あるいは JR)の駅として存在する場合は、難読地名もそこそこ読んでもらえるものですが、鉄道の駅が存在しない場合、たとえば札幌近郊の「花畔」なんかだと、さらに正解率は激減するような気がします。ちなみに「ばんなぐろ」と読みます。もともとは「はなんぐろ」だったらしいのですが、いつの間にか「ん」と「な」が取り違えられて、ますますワケがわからなくなったようです。
「楽しい毛」と「音調律」
北海道の地名の中でも、個人的なお気に入りはいくつかありまして……。万人受けしそうなのが「大楽毛」でしょうか。これで「おたのしけ」と読みます。何とも楽しそうな毛です(←似たような地名に「音調津」というものもあります。これで「おしらべつ」と読むのですが、おしらべ……じゃなくて惜しむらくは「音調律」であって欲しかったな、といったところでしょうか。
「落石」=「おっちし」
これらと比べるとマイナーなお気に入り地名が「落石」です。もちろん「らくせき」ではありません。今は日本語風に「おちいし」と読むケースもあるようですが、本来は「おっちし」、アイヌ語風に書くと「オㇰチシ」となります。ちなみに、サハリン(樺太)西海岸の都市「アレクサンドロフスク・サハリンスキー」の旧名が「落石(おっちし)」だったそうです。そして……これは何と読む?
そんなこんなで、北海道の難読地名にもそれなりに慣れ親しんできたわたくしですが、静内から浦河に向かう途中で見かけたこの地名は、さすがに読めませんでした。さて、これで何と読むのでしょうか?
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