新年早々、壮大な思いつき発動す
今年の年始に鈴鹿サーキットに遊びに行ってきたんですが、そこから家に帰るのに、ふつーに白子から近鉄に乗って帰るのはあまりに味気ないということで、どうせだったら滅多に通らないルートで帰ってみよう、と思い立ちました。起点はこちら、鈴鹿サーキットのメインゲートです。ここから白子駅(近鉄)には路線バスが出ているのですが、他の駅に向かうルートは……無さそうな雰囲気でした。名古屋に向かうのであれば、伊勢鉄道(第三セクター)の「鈴鹿サーキット稲生駅」まで歩いていけそうなのですが、あいにくとこちらは逆方向でして。
……ええ、JR の「関西本線」に乗って奈良まで戻ろうという壮大な思いつきが、ここに発動されたのでした。
この「関西本線」、確かに名前は「本線」ですが、もともとは「関西鉄道」という私鉄で、「鉄道国有法」で国有化された経緯を持つものですから、国鉄「関西本線」になってからは設備投資その他も等閑(なおざり)にされてしまい、結果として著しく時代後れなまま現在に至るという、かなり気の毒な経緯をたどっている路線でもあります。逆に言えば、おかげで「味のある」風景が楽しめる、とも言えるのですけどね。ものは言いようとは良く言ったものです。
さて、鈴鹿サーキットランドの正門にはタクシー乗り場があり、何社かタクシー会社の電話番号が書いてありました。一番上にあった「ホンダタクシー」という社名が気になったので、そこに電話をかけてみました。いや、タクシーと言ったらトヨタか日産が相場じゃないですか。もしホンダ車のタクシーが来たならば、なんか新鮮でしょ?
……やってきたのはふつーのトヨタ車(だったと思う)でした。どうやらこの「ホンダタクシー」、本田技研工業とは特に関係は無さそうです。残念。
「かさど」まで
運転手さんに「ここから一番近い関西本線の駅まで」と行き先を告げたところ、「うーん、そうね。『かさど』でいいですか?」と返ってきました。前日に少しだけ地図を見た限りでは、「笠戸」などと言う駅名は無かったような気がしたのですが、もとよりさほど土地勘が無い身の上だけに、とりあえず「ええ、そこでお願いします」と答えるほかは無かったのでした。「ざっと二千円くらいかなー」と思っていたのですが、二千円をちょいと超えたあたりでメーターがストップ。料金を支払って駅前に降り立ってみると、確かに「かさど」駅がありました。
なるほど、「加佐登」とかいて「かさど」なんですね。
佐々木信綱と佐佐木信綱ってどうよ
この加佐登駅、一応駅員さんもいらっしゃいます。ただ、JR 社員かどうかはわかりませんでした。地方には「民間委託駅」というのも結構あるので……。ホームから望んだ駅舎がこちら。
飾りっ気は無いですが、十分な待合スペースを持つ立派な駅舎です。
近所の名所案内ですが、「スズカランド」の名前もありますね。「鈴鹿サーキット稲生」駅は三セクの伊勢鉄道の駅になっちゃいましたから、JR の駅ではここが最寄り駅になるのかも知れません。
あと、一昨年だったか、登呂遺跡で名前を見かけた「佐々木信綱」の名前をここでも見かけました。というか厳密にはこれは間違いですね。「佐々木信綱」だと平安後期から鎌倉時代に活躍した武将の名前になってしまいます。歌人の「佐佐木信綱」は、「佐佐木」なんですよね。
ちなみに、南北朝時代に活躍し、「婆娑羅大名」として知られる佐々木どうよ、じゃなくて「佐々木道誉」は信綱の子孫に当たるようです。もちろん歌人じゃないほうの。
関西本線は、名古屋から亀山までは随分前に電化されました。しかし、このあたりは電車の本数も稀で、どうやら 1 時間に 1 本しか来ない様子。ここは大人しく待つこととしました。随分と寒かったけれど。
www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International
0 件のコメント:
コメントを投稿