2010年1月27日水曜日

「参道をゆく」 第二夜

「参道をゆく」(←)第二夜です。
「芸能人お断り」じゃなくて「無断取材お断り」の看板を尻目に、さらに参道を奥へと進みます。これが、良く NHK スペシャルとかで目にする門、ですよね。変なところでミーハー根性丸出しだったりして、結果として構図のセンタリングを微妙に失敗しています。
ちなみに、この門の扉を反対側から見てみると……。超・巨大な菊の御紋が。

昭和天皇が存命の頃は、天皇が国内を旅行する時には、国鉄が「お召し列車」という臨時列車を運転したものでした。原宿駅に「宮廷ホーム」と呼ばれる専用ホームがあって、そこから皇族専用の「貴賓車」で全国を回っていたそうで。その皇族専用車両にも「菊の御紋」がついていたわけですが、いやはや、大きさが段違いですね。

「菊の御紋」が今なお存在するという事実への考察

いわゆる「左寄り」の人は、おそらく「菊の御紋」は憎悪の対象になるのでしょうね。反対に、いわゆる「右寄り」の人にとっては、崇拝の対象なのだと思いますが、そのあたりの是非はさておいて……。戦前から占領期を経て、21 世紀の現在に至るまで、そこに巨大な「菊の御紋」があり続けている、あるいは「生かされている」という事実は色々と示唆に富むものです。

非常に回りくどい書き方をしていますが、端的に言えば、その気になれば GHQ は靖國をぶっ壊すこともできた筈だと思うのですね。ただ、「そうしなかった」あるいは「できなかった」という事実が指し示すものは何なのか、ということです。

これを「アメリカも『靖國存ずべし』と考えている」と断ずるのも、実は早計ではないかと思うのです。確かに、GHQ の統治下にあっては「靖國」は日本の国民感情を慰撫するうえで必要な、ウェイストゲートバルブ的な役割を期待されていたと考えられます。そういった「効能」を考慮して、トレードオフ的に「あえて壊そうとはしなかった」という見方もできるのでは、とも思うわけです。また、その存在意義が戦後 65 年の現在にあっても当時と変わらずあり続けているのか、という点も疑問を差し挟む余地があります(存在意義を否定しているわけではないので念のため)。

……この辺のスタンスを明確にしておかないと、あらぬ誤解を招きそうなので怖いんですよねぇ。希求すべきは「幸福の最大公約数」のみ、という考えです。うん、なかなか日本人的なうまい表現だと思うのですがいかがですか?(自画自賛)
さらに参道を奥へと進みます。
これが「本殿」でしょうか。巨大な「菊の御紋」が威圧的ですね。

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