随分とマヌケな親子(←
そんなわけで、20 分近く待ってもやってこない路面電車(Muni Metro F Line)にしびれを切らして……というか、身体のほうが冷えてきたので、やむなく路面電車に乗るのを諦め、地下鉄(Muni Metro)で Embarcadero に移動することにしました。サンフランシスコの街から、サンフランシスコ湾を挟んで向かい側にあるオークランドにも国際空港があるのですが、その「メトロポリタン オークランド国際空港」の宣伝が、地下鉄の構内にありました。
随分とマヌケな親子です(←
地下鉄の電車は、そんなマヌケな親子の前をやってきます。これは N Line で、Caltrain Station 行きです。行き先表示は Caltrain Bell Park となっているようですね。Caltrain の駅の近くに "Pacific Bell Park" というところがあるのですが、どんなところかは実は良く知りません。
California St. Line
ま、そんなこんなで Embarcadero 駅に辿り着いたわたくし。地上に出て、ふと周りを見渡すと、到着したばかりのケーブルカーのほかには誰もいません。Embarcadero のケーブルカー乗り場にはターンテーブル(転車台)があるわけでもなく、淡々と折返し運転をするだけのようです。車内もご覧の通り。Powell St. のケーブルカー乗り場には行列ができていると言うのに、たった 2 駅先の Embarcadero ではこの体たらく。これはまさに穴場です(笑)。
以前にも書きましたが、このケーブルカー、今時なんと 2 人乗務です。今やボーイングのジャンボジェットも 2 人乗務ですから、なんとも凄い話です。
グリップマンのお兄さんはマッチョだった
この、後ろ姿からしていかにもマッチョなお兄さんが、車掌 兼「グリップマン」のようです。「グリップマン」というのは良くわからない仕事ですが、要するにケーブルを掴んだり放したりする仕事を担当する、ということですね。自動車で言うとクラッチペダルに相当する仕事、でしょうか。グリップマンの仕事道具がこちら。この巨大な棒で、地下に埋め込んであるケーブルを掴んだり放したりして、車体に動力を伝えたり切り離したりします。ケーブルを掴んだままでは走りっぱなしになってしまいますし、赤信号では止まらないといけないので、そういった時はケーブルを微妙に放して(完全に放すわけでは無いそうです)半クラッチ状態のようにするそうです。
あ、そういえば、スキー場にある「デタッチャブルリフト」とも相通ずるものがありますね。古式ゆかしいサンフランシスコのケーブルカーには、あそこまで高度な技術は使っていない筈ですが。
この「棒」は、Eppelsheimer Bottom Grip と呼ばれるそうです。Eppelsheimer は、この装置の考案者または改良者の William E. Eppelsheimer に由来するのだとか。
Eppelsheimer Bottom Grip の先を見てみると……。
何だか良くわかんないですが、結構複雑そうです。ケーブルカーはケーブルをがっちり掴んでいるから急勾配を登ることができるわけで、突然掴んでいたケーブルを放してしまったならば、最悪のケースでは坂道を逆走しかねません。ですので、そういった「不慮の事故」が起こらないように、レバーをラックレールのようなものに噛ませる仕組みになっているようです。
グリップマンのお兄さんのマッチョぶりで、ある程度想像がつくような気がしますが、この Eppelsheimer Bottom Grip、結構な力が必要のような気がします。
参考 URL
「ケーブルカーの仕組み」http://homepage2.nifty.com/utinos/stab/us-rail/sf-cablecars-j.html
"How Do Cable Cars Work ?" by Joe Thompson
http://www.cable-car-guy.com/html/cchow.html
"The Grip" by Cable Car Museum
http://www.cablecarmuseum.org/the-grip.html
www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International
0 件のコメント:
コメントを投稿