ピアノ・ソナタ 第 8 番 ハ短調 作品13 《悲愴》
さて。今日は久々に、忘れた頃にやってくる音楽ネタです。前回の「音楽の話」は 6/12 ですから……忘れるほどでも無いですか。そうですか。さて(← 二度目)。先日、帰りの電車の中でいつも通り音楽を聴いていたのですが、ベートーベンの「ピアノ・ソナタ 第 8 番 ハ短調 作品13 《悲愴》」の第 2 楽章が流れてきたのですね。んで、聴いていて「あれ? これ、どっかで聴いたことがあるんだけど……」という気持ちになったのでした。いわゆるひとつの「デジャブ」ってヤツでしょうか。「デジャブってヤツじゃね?」てな感じでしょうか。イントネーションを変えて繰り返しているだけのような気もしますが、まぁ細かいことは気にせずに。
いわゆるひとつのデジャブ
で、「エンドレスエイト」のキョンの如く(←)「いわゆるひとつのデジャブ」が気になっていたのですが、あっさりと片がつきました。エルヴィス・プレスリーの "Can’t Help Falling In Love"、邦題だと「好きにならずにいられない」という題がついたアレとそっくりだったわけです。好きにならずにいられない(Can't Help Falling In Love)とは、エルヴィス・プレスリーが 1961 年に制作・発表したシングル。全米 1 位は獲得できなかったが、プレスリーの代表的なバラードの一つとして知られ、後年、コリー・ハートや UB40 等のアーティストによるカヴァーでもヒットしたスタンダード・ナンバー。
(Wikipedia 日本語版「好きにならずにいられない」より引用)
コリー・ハート……、懐かしすぎです。昔に一曲くらいは聴いたと思うのですが、曲名すら思い出せないです。それはさておき。18 世紀のフランスで生み出された楽曲「愛の喜び (Plaisir d'Amour)」のメロディを元に作曲された。
(Wikipedia 日本語版「好きにならずにいられない」より引用)
あれ……? ベートーベンの「ベ」の字も出てきませんね。この場合の「ベ」の字が最初の字か 5 文字目かは意見の分かれるところかも知れませんが、この際はっきり言ってどうでもいいのも確かです。気にならずにいられない
"Can't Help Falling In Love" はプレスリーの曲ですが、私もさすがにプレスリーは聴かないので、誰かがカバーしたものを聴いた、ということになります。思い当たるのが Andrea Bocelli、Klaus Nomi、そして UB40 あたりです。Klaus Nomi 以外は Wikipedia の記事にも名前がありますね。ボチェッリ版を聴いて、クラウス・ノミ版を聴いて、そして UB40 版を聴いて。ん、あれ? これって《悲愴》とはまったく違うような……と思って、慌てて聞き直してみました。なるほど、クラウス・ノミ版の "Cant Help Falling In Love" だけ、最初の 8 小節がベートーベンの《悲愴》に置き換えられていたのでした。いやー、全然気づかないほど自然に置き換えられていました。お見事です。
世紀の(ちまちました)大発見?
この、クラウス・ノミ版による《悲愴》との合わせ技、ググってみても意外とヒットしないので、これはもしかしてちょっとした発見なのかな? なんて思ったりもしたのですが、もちろんそんなことは無くて、例えば英語のサイトだったら http://en.allexperts.com/e/p/pa/pathétique_sonata_in_popular_culture.htm あたりに、ちゃーんと*Klaus Nomi's song I Can't Help Falling in Love is based on the main theme of the second movement.(Quoted from http://en.allexperts.com/e/p/pa/pathétique_sonata_in_popular_culture.htm)
なんて書いてあったりもします。
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