2009年5月23日土曜日

国道 152 号線の旅 (11) 「君子豹変す(←」

君子危うきに近寄らず

ホテルブエナビスタの一室で、翌日(Day 2)のルートについて頭を悩ませていました。当初の予定では「国道 152 号を浜松まで抜けられたらいいな」だったのですが、何しろかの道は名うての悪路で、雨なんかが降った日には崖や法面が崩れることもしょっちゅうだと言います。ここは「君子危うきに近寄らず」とすべきでしょう。

……でもなー、せーっかく松本まで来たんだしなー。少なくとも杖突峠はそんなに酷い道じゃ無かったよなー。分杭峠も以前と違って舗装されたって言うしなー。地蔵峠やヒョー越は林道とはいえ一種の「生活道路」だって言うし、ちょっと雨が降った位(← 超希望的観測)で通れなくなったりはしないよなー……、などと煩悩は尽きません。

君子豹変す(←

結局、「君子危うきに近寄らず」を排し、「君子豹変」してみました(笑)。君子豹変し、小人は面を革む。ダメだったら伊那谷に逃げだせばいいじゃないですか(←

さて。亀山と草津の間の「第二名神」が開通したことで、名古屋と大阪の間の最短ルートが一宮経由から四日市経由にシフトしたことは皆さんご存じのことと思います。名古屋から大阪の間の主要交通路は、旧・東海道(現・国道 1 号線)が鈴鹿越え(桑名・四日市経由)のルートを取っていますが、国鉄(当時)の東海道本線だとか東海道新幹線は、いずれも険峻な鈴鹿山脈を避けて、北回り、伊吹山の麓を回るルート(関ヶ原経由)になっていました。時は移ろい、土木技術と自動車の性能が向上した結果、第二名神が鈴鹿越えルートで建設されたことは実に感慨深いモノがあるわけですが、そんなことはどーでも良くてですね……。

ボトルネックは音羽蒲郡に

結果として何が起こったか。今まで「一宮から小牧の間」で起こっていた「交通集中による自然渋滞」が、東名の「岡崎と音羽蒲郡の間」にシフトするという現象が起こりました。音羽蒲郡から岡崎の間は、微妙に上り坂が続くこともあって、もともと渋滞の起こりやすいところではあったのですが、「第二名神」ができて名古屋から一宮までのトラフィックが分散した結果、ボトルネックが手前側に来てしまったのですね。

と認識していますが、地元の方は違う見方かも知れません。誤謬があればご指摘くださいませ。

よーするに。「浜松に行くのはいいけど、帰りに音羽蒲郡通りたくねー!」というわけなのです。じゃ、どーすればいいのか。「そうだ、海、渡ろう」というナイスなアイディーアがぱっと浮かんだのでした。

そうだ、海、渡ろう

確か、渥美半島の先端(伊良湖岬)から、三重県は鳥羽までカーフェリーが出ていた筈……。国道 42 号の海上区間でもある筈だから、フェリーがあって当然だよねと思ったわけです。

てなわけで、ちょいと調べてみました。うん、ちゃんとありました。:)

伊勢志摩と三河を結ぶ海のバイパス 伊勢湾フェリー

時刻表を見てみると……、終電……じゃないや、最終便の出発は 17:40 とのこと。うーむ、17:40 までに伊良湖に着かないといけないというのは、ちょっとハードルが高いですねー。まぁ、「間に合えば(以前と同じく)かけこみ乗船」、「間に合わなかったら諦める」という方針で行こうかと考えを決めました。

Day 2 の暫定ルート

というわけで、Day 2 の暫定ルートは次の通り。
スペシャルステージは松本~諏訪と、浜松西~豊川の 2 ヶ所のみ、あとはぜーんぶ楽しいリエゾンです。Day 2 とは言いながら最終日なので、とりあえず何時になってもいいので家に着けば良い、というスケジュールになります。

無事、海上ルートを取ることが出来た場合の予想される走行距離は約 452.7 km。距離自体は全然大したことありませんが、そのうち約 176 km が「酷道」との呼び声も高い国道 152 号線ですから、この区間だけで 5~6 時間かかる可能性も十分考えられます。道中、何も無いことを祈りつつ、床についたのでした。

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